永遠の定番! 老舗のカジュアルブランドバッグの魅力・特徴を振り返ってみた

今ではカジュアルバッグも様々なブランドが乱立し、市場にはたくさんの製品が溢れています。
今回は、そのカジュアルバッグの中でも老舗と言われるブランドに着目。30年も前から市場に登場し、人々を魅了してきたブランドの魅力・特徴を振り返ってみたいと思います。

その①|Eastpakイーストパックのリュック

イーストパックは、1,952年に米国の陸軍向けに作り始めたことからスタート。日本には1,980年代の渋カジと呼ばれるアメカジの着こなしスタイルに合わせるリュックとして人気に火が付きました。

ムダな装飾などを一切省き、極力シンプルな作りと高い強度がこだわりの生地を使用したリュックは、その後のリュックの原型とも呼べる定番的な作りが特徴です。

着こなし方としては、リーバイスのジーンズにニューバランスのスニーカーを組み合わせたアメカジスタイルがよく似合います。

その②|HUNTING WORLDハンティングワールドのジョルダー

イーストパックと時を同じくしたタイミングで、渋カジとは一味違うキレイ目系のカジュアルスタイルの流行がありました。紺色のブレザーにハンティングワールドのショルダーなど、高級なカジュアルバッグを組み合わせたコーディネートが人気の時代。

バチュークロスと呼ばれるナイロン生地は、クッション性も高く荒っぽい使用にも耐えられる作りが特徴です。

当時の高級インポートブランドの多くがバブル崩壊後に日本市場から撤退した中で、このハンティングワールドは今でも店舗展開、新作発表も行っています。カジュアルはもちろん、ビジネスシーンでは短期間の出張にも使える優れたバッグです。

その③|LeSportsacレスポートサックのナイロンバッグ

渋カジスタイルが一世を風靡した後、1,990年代初頭までのアメカジを中心としたブームの中で明るい色のナイロンバッグが人気を得た時期もありました。

このレスポートサックは、元々は女性向けのカジュアルバッグを作るメーカですが、安価であることと、色・柄も豊富なことから男性でも手にすることのできるバッグ。実際、このレスポのウエストバッグやショルダーを身につける男性も街中で数多く見かけました。

またレスポの躍進は、日本でユニセックスなファッションが一般的に受け入れられるキッカケにもなった出来事。今では、メンズとレディースの線引きをはっきりと打ち出し、任天堂とコラボしたマリオをモチーフとした柄のバッグなども展開しています。

ちょっとしたお出かけの際に、わざわざ高級ブランドのバッグを持つのも気が引ける…というカジュアルシーンで重宝するアイテムです。

その④|GREGORYグレゴリーのリュック

アウトドア用のブランドリュックの火付け役といえば、このグレゴリーのバッグで決まり。
1,980年代後半の当時、ファッション性よりも機能性を重視する層が注目したのがグレゴリーのバッグ。

ポケットの位置や内部の仕切りなど、重厚な生地と使いやすさを徹底的に考慮した本格的なアウトドアシーンにも使えるリュック。その後の「パタゴニア」や「マーモット」など、アウトドア用のブランドリュックがタウンユースとなる下地を作ったバッグと言えるでしょう。

着こなし方としては、アウトドアらしくジョガーパンツやスニーカー等、スポーティな着こなしによく似合うリュックです。

その⑤|Felisiフェリージのトートバッグ

フェリージは1,973年に創業されたイタリアのバッグブランド。パラシュートにも使用出来る高密度・高耐久性のあるナイロン素材をベースにハンドメイドで制作されるバッグを得意としています。

2,000年代の初頭、フェリージは日本人の中でもより感度の高いビジネスマン層に目をつけ販売を開始。そこからジワジワとビジネスマンの間でブリーフケースが定番化していきました。その当時に一番人気を得たカバンがこのトートバッグです。

いかにも的な高級ブランドのバッグが敬遠されはじめた2,000年代辺りからヒットを重ね、後のオロビアンコをはじめとするセレクトショップ系の高品質バッグの下地を作った存在といって良いでしょう。

ヘルメットも入るぐらいに容量の広いトートバッグは、パソコンや本など何かと荷物のかさばるビジネスマン層にはじめからターゲットを絞ったことが、最終的に流行りを得た要因と言えるかもしれません。

その⑥|ANELLOアネロのリュック

アネロは2,005年に設立されたブランド。主に日本の市場向けにバッグ提供しています。いま街中では、カジュアルバッグといえばこのアネロが最も保有率が高いのではないでしょうか。

アネロは日本のブランドですが、実は最初にヒットしたのはアジア諸国。アジアでブランド認知を高め、その後日本国内でも知られるようになったという極めて珍しい実例。数千円〜1万円代の手軽な価格帯で入手可能な点と丁寧な縫製が特徴であるアネロのバッグは、下は10代から上は30代までと幅広い年齢層に支持されているブランドです。

またポーターといえば、吉田カバンが高品質で日本時に人気のあるブランドですが、このアネロのポーターバッグも一度手にすればその魅力が伝わるかと思います。スプリングコートやチェスターコートなど、キレイ目カジュアルな着こなしによく似合うアネロのバッグ、ぜひ一度手に取ってみてください。

ここ数十年の間で人気を得たカジュアルバッグのブランドとその特徴についてご紹介してみました。
各々のブランドに、それぞれの歴史と人気を得た理由が隠されています。
そして今はマイナーなブランドでも数年後には街中で当たり前のように身につけているブランドもあるはずです。時代の移り変わりとともに次のファッションを予測する、そんな楽しみ方もなかなか楽しいですよ。

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この記事のライター
ヨシカズ
ヨシカズ
DCブランドのコレクター。 MENDYのアンバサダーとして「ファッション」をテーマに執筆活動しています。