一世を風靡した「DCブランド」の変貌。昔と今の違いってドコ?

いまのファッション市場には、アウトドア・インポート・セレクトショップなど…、特色のあるメーカーやブランドが多数存在します。
その中でも「DC」というブランド名はご存知でしょうか?
おもに中高年の方々にはとても馴染みの深いブランドとは思いますが、DCブランドは今現在もスタンスを変えて存在しています。
今回は、その『DCブランド』の変貌について、昔と今の違いに焦点をあててご紹介したいと思います。

「DCブランド」とは?

「DCブランド」とは、“デザイナーズ・キャラクターブランド”の頭文字を取って名づけられたファッションカテゴリーのひとつ。

デザイナーズブランドとはその名の通り、服をデザインするデザイナーの個性や感性をそのまま服のデザインに生かしたブランドのことを指し、一般的にはブランド名にデザイナーの名を冠したものが多い点が特徴となります。

反対にキャラクターブランドとは、服を生産する会社が特定のイメージ(キャラクター)を打ち出した服のことを指します。

どちらの洋服も専任デザイナーの有無(キャラクターブランドはデザインチーム等がデザインを行い、特定のデザイナーは存在しません)はありますが、自らデザインした各種アイテムを統一したテイストで自社生産している部分は、セレクトショップと大きく異なる点と言えるでしょう。

「DCブランド」の歴史

DCブランドの歴史は、1970年代終盤それまでファッション市場に流通していた既製服に飽きた若いデザイナーたちが、とあるマンションの一室に集まり、手作業を中心とした小規模な生産体制で服を作りだしたことから始まります。

初期の頃はファッションに感度の高い若者たちを中心に支持を集め、徐々に認知を伸ばし、80年代半ば頃には路面店や百貨店でも取り扱いを開始、一時期若者の間では“服の代名詞”として呼ばれるほど人気を博していました。

当時のDCブランドといえば、奇抜なデザインの洋服が多い印象をお持ちの方も多いとは思いますが、もう一つ忘れてはいけないのが、それまでの伝統的な服飾に対する新たな着こなしを提案する試みをしていた点です。

礼服の色であった黒をカジュアル服に取り入れる、シャツの裾を出す着こなし方、新品の製品を洗いにかけあえて着こんだ風合いを作り出す、一枚の服に異素材を組み合わせる、など……現代のカジュアルファッションの基盤にもつながる着こなし・デザインがDCブランドを発祥に数多く誕生しているのです。

「DCブランド」の終焉

一世を風靡したDCブランドですが、流行も長くは続かず徐々に終焉を迎えていきます。1980年代終盤、DCブランド最大の特徴とも言える奇抜で高感度なデザインに疲れてきた若者が、デニムを中心としたラフなアメカジやラルフローレンなど、クセの無いインポートブランドに親しみを覚えるようになり、それまでのシーズン毎に買い替えるファッションスタイルから一つのモノを長く着る風潮に変わっていったのです。

「一昨年のデザインは古くて着られない」という理由からDCブランドは廃れてしまいました。

しかし現代のファッションシーンにもDCブランドは健在。昔とは違ったアプローチ方法で根強いファンに支持され続けています。


昔と今で違うDCブランド、どこが違うのか次項から解説していきたいと思います。

<昔と今の違い・①>素材が変わった

昔のDVブランドは、ひとつの服を作る上でも様々なデザイン素材が使われ、レーヨン・シルク・キュプラ・アセテートなど、発色も綺麗&高級感漂う雰囲気が持ち味でした。
また取り扱いに手間のかかる素材が多く、自宅での手洗いができず、結局クリーニング屋さんにお願いするなど洋服を管理するだけもコストがかかり一苦労。

一方現代のDCブランドは、洋服に使用されている素材は簡単に手入れできるものが多く、綿・ナイロン・ポリエステルなど家庭でも問題なく洗濯が可能。

特徴的なデザインはそのままに、手入れを簡単にして綿素材の素朴な風合いを生かして気軽に着用できる洋服作りに変化しています。

<昔と今の違い・②>手持ちのワードローブに合うデザインに変わった

昔のDCブランドは、アイテム毎にブランド側が提案するデザインの主張が強すぎるため同じブランドを使ってトータルコーディネートしないと全体のバランスが取れない、または意味を持たない洋服が目立ちましたが、現代のDCブランドは、普段の着こなしにワンポイント加えた時に手持ちの洋服にも合わせやすいよう、ちょっとだけ捻りを効かせたデザイン仕様に変わりつつあります。

もちろん同一のブランドですべてのアイテムを揃えても問題ありませんが、やり過ぎない程度にほどよく抜け感を出すには、デザイン物は1点に絞ったほうが今っぽいコーディネートに仕上げやすいと思います。

<昔と今の違い・③>消費者に寄り添うスタンスに変わった

昔のDCブランドは、いかにそのブランドの個性を強調し、着る側の消費者はその個性をいかに着こなすかが楽しい時代背景でもあり、当時のDCブランドはシーズン毎に新しい着こなしを提案しているほどでした。

消費者もデザイナーの感性に振り落とされないよう必死で、本当は無理っぽいデザインの服でも「これくらいは着なくちゃ!」とショップの店員に勧められて良くわからないまま購入し、見事に洋服に着せられた人が街中に溢れる結果を生みました。

今のDCブランドは、消費者のライフスタイルと服の好みがどのポジションに位置するのかを十分に理解した上で、提案するスタイルに変わりました。

ある意味、昔はブランド側が主導を握り流行を作り出す必要がありましたが、今は反対に消費者がメインとなり、個それぞれの特性から流行が生み出される時代である、と言いかえることができるかもしれません。

時代が変化した影響もあり、ブランド側は消費者の傾向をいち早くキャッチする必要がありますので、昔のような奇抜なデザインの洋服も少なくなっていると思います。

―――限りなく消費者に寄り添い、プラスαの着こなしを提案する。
ここの部分が昔と今のDCブランドを比較した際に最も違う点と言えるでしょう。

DCブランドの中には、時代の波に飲まれてしまい終了したブランドもありますが、未だ健在のDCブランドも多々存在します。一例を挙げれば「アバハウス」「コムサデモード」「タケオキクチ」「ヒステリックグラマー」「イッセイミヤケ」等々…。全体的なデザインも、昔に比べてシンプルな傾向に変わったとはいえ、DCブランドのショップには、ファストファッションやセレクトショップでは扱わないデザインの洋服も豊富に取り揃えてあります。

いつもの定番の洋服に一品だけDCブランドを加え、新たな着こなしを見つけてみるのもきっと楽しいですよ。

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この記事のライター
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MENDYのアンバサダーとして活動しています。 得意ジャンルは「ファッション」。
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