ファッションで世界を《繋ぐ・結ぶ》~腕時計ブランド「Knot」の戦略パートナー 増田智士さんにインタビュー!~
2014年6月にスタートした新しい腕時計ブランド「Knot」。
時計本体とベルトの組み合わせでオリジナル時計を作ることができるユニークさに、国内だけでなく世界からも注目が集まっています。
株式会社TO NINEを創業し、「Knot」の戦略パートナーとして立ち上げからサポートをしている、注目の若手起業家、増田智士さんにKnotの立ち上げから今後の展望をお聞きしました。
時計本体とベルトの組み合わせでオリジナル時計を作ることができるユニークさに、国内だけでなく世界からも注目が集まっています。
株式会社TO NINEを創業し、「Knot」の戦略パートナーとして立ち上げからサポートをしている、注目の若手起業家、増田智士さんにKnotの立ち上げから今後の展望をお聞きしました。
古着屋からアパレルウェブへ。そこで学んだこと
Q まずは、今増田さんがやられていることと、これまでやられていたことをお聞きしてよろしいでしょうか?
元々僕はファッションが好きだったので、高校を卒業してから服飾系の専門学校に進み、卒業してから最初に勤めたのも古着屋でした。当時は今から10数年前なので、インターネットはこれからという時代で、ネット通販はどこもやっていませんでした。そんな中、勤め先の古着屋ではネット通販を先駆けでやって、当時にしてはすごく売れたんですよ。年商で数百万から1千万近くネット通販だけでありました。僕が勤めていたのは2004年なので、当時のネット通販としては、尋常じゃない売上だと思います。
そこでネット通販の面白さを知って、元々インターネットも好きだったので、よりネットの軸でやりたいと思いました。そこで出会ったのが前職のアパレルウェブという会社でした。何より「日本のファッションを世界へ」という会社ビジョンに共感して、もうそこしかないと思い飛び込みました。そして会社の面接を受けたのですが、一度落とされたんですよ。(笑)
ただその時、たまたま趣味ではじめたブログを、アパレルウェブの社長が見てくれて、「じゃ、アルバイトからどうだ?」と声を掛けてもらい、何とか入社できたという感じです。
Q そのブログでは、どのような事を書いていたんですか?
個人ブログでやっていたのですが、日常の事とか自己啓発的な感じの事を書いてました。このブログがきっかけでアパレルウェブに入社し、そこからはもう会社の成長と共に、いろいろ経験させてもらいました。
辞めた今でも、アパレルウェブのビジョン「日本のファッションを世界へ」は、今の僕自身のビジョンにもなるほど影響を受けています。もちろん今の日本のファッションブランドで、世界に通じるものはたくさんあると思うんですけど、もっとゼロからやりたいなと思ったんです。結局、海外をいろいろ回って調査してみても、日本ブランドの知名度が無いんですよ。声として聴くのは"ユニクロ"と"MUJI"なんです。それ以外はほぼ皆無で、まだ通用しているレベルに達していないなと思ったんです。
外国人に「日本のブランド、何知ってる?」と聞いても、出てくるものがないんです。日本国内では有名な"ユナイテッドアローズ"でさえ、まだまだ知名度が低いなと感じたんです。それで「日本のファッションを世界へ」と考えた時に、世界に向けてどこも無名であれば、スタートラインは一緒だなと思ったんです。だったら、ゼロからやった方がしがらみも何もないしやり易いと思って、独立してモノ作りからサポートできることをやろうと考えました。
その第一弾が、『Knot』なんです。世界に日本のファッションが通じることを証明しようと思い、やり始めました。この『Knot』がロールモデルになり、日本のブランドには可能性があるんだと感じてもらい、日本人に「できるんだ!」という自信を持ってほしいと思っています。そのためにも、今、絶対この『Knot』を成功させようと思ってます。
元々僕はファッションが好きだったので、高校を卒業してから服飾系の専門学校に進み、卒業してから最初に勤めたのも古着屋でした。当時は今から10数年前なので、インターネットはこれからという時代で、ネット通販はどこもやっていませんでした。そんな中、勤め先の古着屋ではネット通販を先駆けでやって、当時にしてはすごく売れたんですよ。年商で数百万から1千万近くネット通販だけでありました。僕が勤めていたのは2004年なので、当時のネット通販としては、尋常じゃない売上だと思います。
そこでネット通販の面白さを知って、元々インターネットも好きだったので、よりネットの軸でやりたいと思いました。そこで出会ったのが前職のアパレルウェブという会社でした。何より「日本のファッションを世界へ」という会社ビジョンに共感して、もうそこしかないと思い飛び込みました。そして会社の面接を受けたのですが、一度落とされたんですよ。(笑)
ただその時、たまたま趣味ではじめたブログを、アパレルウェブの社長が見てくれて、「じゃ、アルバイトからどうだ?」と声を掛けてもらい、何とか入社できたという感じです。
Q そのブログでは、どのような事を書いていたんですか?
個人ブログでやっていたのですが、日常の事とか自己啓発的な感じの事を書いてました。このブログがきっかけでアパレルウェブに入社し、そこからはもう会社の成長と共に、いろいろ経験させてもらいました。
辞めた今でも、アパレルウェブのビジョン「日本のファッションを世界へ」は、今の僕自身のビジョンにもなるほど影響を受けています。もちろん今の日本のファッションブランドで、世界に通じるものはたくさんあると思うんですけど、もっとゼロからやりたいなと思ったんです。結局、海外をいろいろ回って調査してみても、日本ブランドの知名度が無いんですよ。声として聴くのは"ユニクロ"と"MUJI"なんです。それ以外はほぼ皆無で、まだ通用しているレベルに達していないなと思ったんです。
外国人に「日本のブランド、何知ってる?」と聞いても、出てくるものがないんです。日本国内では有名な"ユナイテッドアローズ"でさえ、まだまだ知名度が低いなと感じたんです。それで「日本のファッションを世界へ」と考えた時に、世界に向けてどこも無名であれば、スタートラインは一緒だなと思ったんです。だったら、ゼロからやった方がしがらみも何もないしやり易いと思って、独立してモノ作りからサポートできることをやろうと考えました。
その第一弾が、『Knot』なんです。世界に日本のファッションが通じることを証明しようと思い、やり始めました。この『Knot』がロールモデルになり、日本のブランドには可能性があるんだと感じてもらい、日本人に「できるんだ!」という自信を持ってほしいと思っています。そのためにも、今、絶対この『Knot』を成功させようと思ってます。
独立の決意、そして遠藤社長との出会い
Q Knotは、どういう形でスタートしたんですか?
最初は、Makuakeで資金援助受けるところからスタートしました。正直資金調達はやらなくてもよかったんですが、市場の反応が見たかったんです。そしたら、当時としては珍しい500万も集めることができました。それで「やれるかもしれない。ニーズはあるんだ」と自信を得られました。ありがたいことに資金も調達できたので、次にWebサイトをオープンさせ、PRも頑張ってやりました。サイトオープン当初からさまざまなメディアに取り上げていただけたのがきっかけで、予想以上にアクセスが集中して。一瞬でサーバーが落ちたほどアクセスが増えました。
Q どういうPR活動されたんですか?
アスキーが記事を書いてくれて、アスキー経由でスマートニュースに載り、そこからのアクセスが尋常じゃなく、一瞬で在庫切れになりました。そのくらい反響がありましたね。
TVでは”ワールドビジネスサテライト”にも取り上げていただいたりして当初想定以上にPRが上手くいきました。
Q へー、すごい!どの辺が一番評価されたと思いますか?
そうですね、1つ目は""Made in Japan""ということ。2つ目は時計とベルトを分けてカスタムオーダーができるということです。今まで時計ブランドで日本製がほとんどなかったんです。Made in Japanを謳ってるのはSEIKOとCITIZENぐらい。この2社しかない中で、第3のブランドになろうとしている。腕時計という100年近い歴史の中で、なかなか生まれてこなかったのに、「今更何でアナログを?」「テクノロジーじゃないの?」と良い意味で不思議がられました。(笑)しかも、Applewatchの話が出始めたころでしたからね。(笑)
Q そもそもKnotを企画したキッカケは何だったんですか?
僕は『Knot』には戦略パートナーとして関わらせてもらっていて、もともとは今、『Knot』で代表をしている遠藤社長が思い描いているアイデアで、それを共に実現したというのがキッカケです。
Q なるほど。遠藤社長とはどういう出会いだったんですか?
僕が前職(アパレルウェブ)の時に、遠藤社長も別で会社経営をしていて、ネット通販のコンサルティング営業をしたのが出会いのキッカケです。
その会社を遠藤社長が諸事情で辞めることになり、僕もちょうど独立をしようという話をしてた時で、「そのアイデア一緒に実現していこう!」と意気投合したのが始まりでした。
最初は、Makuakeで資金援助受けるところからスタートしました。正直資金調達はやらなくてもよかったんですが、市場の反応が見たかったんです。そしたら、当時としては珍しい500万も集めることができました。それで「やれるかもしれない。ニーズはあるんだ」と自信を得られました。ありがたいことに資金も調達できたので、次にWebサイトをオープンさせ、PRも頑張ってやりました。サイトオープン当初からさまざまなメディアに取り上げていただけたのがきっかけで、予想以上にアクセスが集中して。一瞬でサーバーが落ちたほどアクセスが増えました。
Q どういうPR活動されたんですか?
アスキーが記事を書いてくれて、アスキー経由でスマートニュースに載り、そこからのアクセスが尋常じゃなく、一瞬で在庫切れになりました。そのくらい反響がありましたね。
TVでは”ワールドビジネスサテライト”にも取り上げていただいたりして当初想定以上にPRが上手くいきました。
Q へー、すごい!どの辺が一番評価されたと思いますか?
そうですね、1つ目は""Made in Japan""ということ。2つ目は時計とベルトを分けてカスタムオーダーができるということです。今まで時計ブランドで日本製がほとんどなかったんです。Made in Japanを謳ってるのはSEIKOとCITIZENぐらい。この2社しかない中で、第3のブランドになろうとしている。腕時計という100年近い歴史の中で、なかなか生まれてこなかったのに、「今更何でアナログを?」「テクノロジーじゃないの?」と良い意味で不思議がられました。(笑)しかも、Applewatchの話が出始めたころでしたからね。(笑)
Q そもそもKnotを企画したキッカケは何だったんですか?
僕は『Knot』には戦略パートナーとして関わらせてもらっていて、もともとは今、『Knot』で代表をしている遠藤社長が思い描いているアイデアで、それを共に実現したというのがキッカケです。
Q なるほど。遠藤社長とはどういう出会いだったんですか?
僕が前職(アパレルウェブ)の時に、遠藤社長も別で会社経営をしていて、ネット通販のコンサルティング営業をしたのが出会いのキッカケです。
その会社を遠藤社長が諸事情で辞めることになり、僕もちょうど独立をしようという話をしてた時で、「そのアイデア一緒に実現していこう!」と意気投合したのが始まりでした。
“リストファッション”としての時計を 幅広い層に
Q Knotのコンセプト「繋ぐ・結ぶ」は、どういう意味があるんですか?
色んな意味を持っていますが、ひとつに流通をシンプルにして、お客様に適正価格で販売する(繋げる)という意味があります。僕たちが直接お客さんに届けている分、流通がシンプルになるので、安く提供できるんです。
市場データからも分かるんですが、国内の時計業界の売上規模は6400億円で、前年度比で12%近く上がってるんです。しかし、逆に出荷数自体は21%下がっています。つまり一部の高所得者の人が高単価な時計を買い、若者には買われていないんです。それだと今後産業が伸びていかないので、若者にも手の届く価格で、若者かつけたいと思うものを提供したいと考えています。
僕らは、時計を時計として扱ってほしいわけじゃくで、目指しているのは、「リストウエア・リストファッション」です。メガネも昔はダサいイメージが、今ではとてもファッショナブルになりましたよね。JINSだとか、zoffとか、ああいう企業がアイウエアにしたからなんです。その共通点は、"ファッショナブル"で"手頃な価格"という軸があったからここまで浸透したと思うんです。時計も、手軽で良いものでファッショナブルであれば、若者もつけたくなるでしょう。
だから『Knot』では、時計のベルトが付け替えられるという点は、すごく大事にしています。ビジネスでも、散歩でも、子どもと遊ぶようなときでも使えるような時計を目指し、Tシャツ1枚買う価格でベルトを提供するという気軽さを大事にしています。
一方、時計の盤自体は着飾らないクラシックでシンプルなものを提供しています。もちろんサファイヤガラスを使っているので、一切傷はつきません。組み立てもMade in Japanにこだわっています。盤は極めてシンプルにして、ベルトでトレンドを追う、楽しむという考え方です。
また最近「MUSUBUプロジェクト」というものを新しくスタートさせました。これは日本の伝統工芸、匠の部分と『Knot』を結ぶ、あるいは日本と世界を結ぶという意味があります。
例えば、世界に誇る栃木レザーのすばらしい革や、京都の100%シルクですごくきれいな組み紐を、時計のベルトにする取り組みをしています。
Q Knotは、どういう方に買われてるんですか?
本当に幅広い方が来られます。僕らも明確にターゲットを決めていません。「若者に付けてほしい」という一つのコンセプトはありますけれど、絞っているわけじゃないんですね。男女のカップルで来られることもありますし、女性も結構気に入ってくれてます。男性6に女性4くらいでしょうか。
年代も幅広く、子どもが社会人になる時に親が『Knot』を選んでくれることも多いです。また本当に時計好きな人が買ってくれるということもあります。子供と遊ぶ時やアウトドアの時には高級腕時計では不安なので、その時に『Knot』の腕時計をつけるという方もいます。だから、老若男女、時計好きかどうかに関わらず、ほんとに幅広いお客さんに買っていただいています。
海外の人も結構多いんですよ。しかも日本に来る旅行プランに『Knot』のお店に行くことを入れていただいたりして、とても嬉しいです。
色んな意味を持っていますが、ひとつに流通をシンプルにして、お客様に適正価格で販売する(繋げる)という意味があります。僕たちが直接お客さんに届けている分、流通がシンプルになるので、安く提供できるんです。
市場データからも分かるんですが、国内の時計業界の売上規模は6400億円で、前年度比で12%近く上がってるんです。しかし、逆に出荷数自体は21%下がっています。つまり一部の高所得者の人が高単価な時計を買い、若者には買われていないんです。それだと今後産業が伸びていかないので、若者にも手の届く価格で、若者かつけたいと思うものを提供したいと考えています。
僕らは、時計を時計として扱ってほしいわけじゃくで、目指しているのは、「リストウエア・リストファッション」です。メガネも昔はダサいイメージが、今ではとてもファッショナブルになりましたよね。JINSだとか、zoffとか、ああいう企業がアイウエアにしたからなんです。その共通点は、"ファッショナブル"で"手頃な価格"という軸があったからここまで浸透したと思うんです。時計も、手軽で良いものでファッショナブルであれば、若者もつけたくなるでしょう。
だから『Knot』では、時計のベルトが付け替えられるという点は、すごく大事にしています。ビジネスでも、散歩でも、子どもと遊ぶようなときでも使えるような時計を目指し、Tシャツ1枚買う価格でベルトを提供するという気軽さを大事にしています。
一方、時計の盤自体は着飾らないクラシックでシンプルなものを提供しています。もちろんサファイヤガラスを使っているので、一切傷はつきません。組み立てもMade in Japanにこだわっています。盤は極めてシンプルにして、ベルトでトレンドを追う、楽しむという考え方です。
また最近「MUSUBUプロジェクト」というものを新しくスタートさせました。これは日本の伝統工芸、匠の部分と『Knot』を結ぶ、あるいは日本と世界を結ぶという意味があります。
例えば、世界に誇る栃木レザーのすばらしい革や、京都の100%シルクですごくきれいな組み紐を、時計のベルトにする取り組みをしています。
Q Knotは、どういう方に買われてるんですか?
本当に幅広い方が来られます。僕らも明確にターゲットを決めていません。「若者に付けてほしい」という一つのコンセプトはありますけれど、絞っているわけじゃないんですね。男女のカップルで来られることもありますし、女性も結構気に入ってくれてます。男性6に女性4くらいでしょうか。
年代も幅広く、子どもが社会人になる時に親が『Knot』を選んでくれることも多いです。また本当に時計好きな人が買ってくれるということもあります。子供と遊ぶ時やアウトドアの時には高級腕時計では不安なので、その時に『Knot』の腕時計をつけるという方もいます。だから、老若男女、時計好きかどうかに関わらず、ほんとに幅広いお客さんに買っていただいています。
海外の人も結構多いんですよ。しかも日本に来る旅行プランに『Knot』のお店に行くことを入れていただいたりして、とても嬉しいです。
ファッションで繋がる平和な世界を求めて
Q 今後、この『Knot』をどのようにしていきたいかというビジョンはありますか?
元々僕のビジョンとして『世界に通じるブランド』というのがあります。さらに『Knot』としては、『結ぶ』という思いが強くあります。例えば先進国の方々にも、最貧国といわれるような国の方々にも楽しんでいただける時計にしていきたいと思っています。理想をいえば、先進国と途上国の方が『Knot』の時計をつけて一緒に写っているシーン、もしくは握手しているシーンが納められたら、こんなに幸せなことはないと思っています。どこの国の誰であろうが手に届く価格で、ほんとに良い物で気軽に楽しめる物を届けたい。それが『Knot』のビジョンです。
また、日本の伝統産業や下火になりつつある文化を残していきたいという思いもあります。日本の文化を一緒に世界に発信していきたい、そのハブ役として「繋ぐ・結ぶ」役割を『Knot』は担いたいと思っています。
Q 海外に向けての販売戦略は、具体的に描いていますか?
もちろん描いています。僕らはアジアマーケットをすごく重要視しているので、まずそこを足掛かりにやっていこうと考えています。今、台湾・シンガポールに話を進めていて、早ければ年内に販売スタートできると思います。来年には、日本の10倍のマーケットがあるアメリカに、次はヨーロッパにとチャレンジしていくつもりです。
ファッションのトレンドは、ヨーロッパ・アメリカから日本やアジアに来ますが、今回やろうとしていることはその逆です。「ユニクロ」や「MUJI」は、ファッションというより、日常着なので世界的に通じやすいと思うんですが、そうではなく、"ファッションブランド"として世界に通用するのかを、日本人として挑戦し続けていきたいと思っています。アメリカやヨーロッパに通じるようなロールモデルができれば、日本の他のブランドに可能性を示すことができるとも思っています。
Q Knotに関わらず、増田さんご自身は今後どういう人生を歩んでいきたいと思いますか?
ファッションに絞ったのは、ファッションが心を豊かにするものだと思っているからです。着て楽しいし良い物を着ると自信が湧いてきます。それに、ファッションは国境を超えて話し合えます。それは平和の象徴だと思うんです。ファッションを楽しめる国は、ゆとりもあって心も穏やかで、人々が楽しい人生を送っていると思うんです。
象徴的な例として「コンゴ」という国があります。すごく貧しい国なんですが、そこに「サプール」というファッションを楽しむ集団がいるんです。貧しいながらもお金を貯めて良い服を着て、武器を持つのではなく、ファッションをまとうことに人生をかけています。オシャレをすると、心が豊かになり紳士になるんですね。ケンカをしない、人を殴らない、悪口を言わない世界って、素敵だなと思います。心を変えられる文化や世界観が世界中に広がっていったら、戦争は無くなると僕は信じているんです。
元々僕のビジョンとして『世界に通じるブランド』というのがあります。さらに『Knot』としては、『結ぶ』という思いが強くあります。例えば先進国の方々にも、最貧国といわれるような国の方々にも楽しんでいただける時計にしていきたいと思っています。理想をいえば、先進国と途上国の方が『Knot』の時計をつけて一緒に写っているシーン、もしくは握手しているシーンが納められたら、こんなに幸せなことはないと思っています。どこの国の誰であろうが手に届く価格で、ほんとに良い物で気軽に楽しめる物を届けたい。それが『Knot』のビジョンです。
また、日本の伝統産業や下火になりつつある文化を残していきたいという思いもあります。日本の文化を一緒に世界に発信していきたい、そのハブ役として「繋ぐ・結ぶ」役割を『Knot』は担いたいと思っています。
Q 海外に向けての販売戦略は、具体的に描いていますか?
もちろん描いています。僕らはアジアマーケットをすごく重要視しているので、まずそこを足掛かりにやっていこうと考えています。今、台湾・シンガポールに話を進めていて、早ければ年内に販売スタートできると思います。来年には、日本の10倍のマーケットがあるアメリカに、次はヨーロッパにとチャレンジしていくつもりです。
ファッションのトレンドは、ヨーロッパ・アメリカから日本やアジアに来ますが、今回やろうとしていることはその逆です。「ユニクロ」や「MUJI」は、ファッションというより、日常着なので世界的に通じやすいと思うんですが、そうではなく、"ファッションブランド"として世界に通用するのかを、日本人として挑戦し続けていきたいと思っています。アメリカやヨーロッパに通じるようなロールモデルができれば、日本の他のブランドに可能性を示すことができるとも思っています。
Q Knotに関わらず、増田さんご自身は今後どういう人生を歩んでいきたいと思いますか?
ファッションに絞ったのは、ファッションが心を豊かにするものだと思っているからです。着て楽しいし良い物を着ると自信が湧いてきます。それに、ファッションは国境を超えて話し合えます。それは平和の象徴だと思うんです。ファッションを楽しめる国は、ゆとりもあって心も穏やかで、人々が楽しい人生を送っていると思うんです。
象徴的な例として「コンゴ」という国があります。すごく貧しい国なんですが、そこに「サプール」というファッションを楽しむ集団がいるんです。貧しいながらもお金を貯めて良い服を着て、武器を持つのではなく、ファッションをまとうことに人生をかけています。オシャレをすると、心が豊かになり紳士になるんですね。ケンカをしない、人を殴らない、悪口を言わない世界って、素敵だなと思います。心を変えられる文化や世界観が世界中に広がっていったら、戦争は無くなると僕は信じているんです。
時計業界に久々に生まれた新しいブランド『Knot』は、時計本体とベルトの組み合わせでオリジナル時計を手にできるという発想で、幅広い世代の心を掴んでいます。また、日本の伝統産業を世界に発信し、Made in japanとして世界と繋げるというビジョンも素敵ですね!
これから海外旅行に出掛けた際、もしかしたら様々な国の人がKnotを身に付け「あっ!俺たちの"Knot"だ!」と日本人として誇り高い気分にさせてくれる日も近いかもしれません。
~今回「MENDY(メンディ)」でFOCUSした"人"~
-Knot戦略パートナー
-増田智士(株式会社TO NINE 代表取締役)
-Knot(http://knot-designs.com/)
これから海外旅行に出掛けた際、もしかしたら様々な国の人がKnotを身に付け「あっ!俺たちの"Knot"だ!」と日本人として誇り高い気分にさせてくれる日も近いかもしれません。
~今回「MENDY(メンディ)」でFOCUSした"人"~
-Knot戦略パートナー
-増田智士(株式会社TO NINE 代表取締役)
-Knot(http://knot-designs.com/)
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