【プールトレーニングの具体的メリット4つ!】「水中」と「陸上」の違い、得られる効果とは?

カラダを鍛える方法は色々あります。その一つがジム等に併設されているプールを活用したトレーニング。
通常は陸上で行う「筋トレ」や「ランニング」などのトレーニングメニューも、場所を水中に変えるだけで陸上とはまた違った効果を得ることが期待できます。

今回は、プールトレーニングの具体的メリットと得られる効果、また目的別に応じてプールを活用したエクササイズ方法をご紹介したいと思います。

「水中トレーニング」と「陸上トレーニング」の違い

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まずは「水中トレーニング」と「陸上トレーニング」では、具体的にどんな違いがあるのかについて見ていきましょう。

▶負荷のかかり方が違う

基本的に陸上トレーニングでは、負荷が常に重力方向へとかかります。またランニングマシンを使った場合も同様に負荷のかかり方は一方方向で、直線的なかかり方をします。

一方、プールを活用した水中トレーニングでは、重力の影響が少なくなり、負荷のかかり方も多様。上半身・下半身、前側・後側、体幹・四肢などを分け隔てることなくカラダ全体の筋肉を使うため、陸上とは違い、一度のトレーニングで非常にバランスよく全身を鍛えることができるのです。

このように“水中”と“陸上”ではそれぞれ負荷のかかり方が異なり、筋肉に与える刺激も変わるため、プールを上手に活用すれば陸上では決して得られないトレーニング効果が期待できるでしょう。

▶動き方が違う

そしてプールを活用すれば、陸上で行えないような動きを取り入れたトレーニングメニューを組むことも可能になります。

たとえば、水泳。水中での腕や脚の動きは非常に独特で、同じ負荷を陸上でかけることは難しく、プールトレーニングならでは鍛え方と言えるでしょう。
また筋肉の「筋肥大」や「筋力アップ」の効果は、陸上トレーニングに比べて多少劣りますが、その代わりプールトレーニングでは、なかなか陸上では鍛えることのできない筋肉を刺激できたり、関節を安定させた動きやカラダを連動させた動きで鍛えられるという、プールトレーニングならではのメニュー設計を組むことが可能になります。

特にプールトレーニング初心者の方の中には、普段から陸上での動きに慣れていることもあり、はじめのうちはプールの中が動きにくいと感じる人もいるでしょう。しかし、その動きにくさが普段使われていない筋肉を刺激している証拠なのです。

プールトレーニングにおいては、まさに「水の中」という日常生活とは違う特殊な環境で過ごしていることこそが最大の魅力でありポイント。水の中で運動をすることは「水」という特性が、ダイレクトにカラダを鍛える作用に大きな影響を与えるのです。

では次項からは、プールトレーニングでカラダを鍛えることのメリットと、具体的に得られる効果について紹介していきます。

プールトレーニングの効果①|消費カロリーを高められる

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ジム等に併設されているプールは、基本的に体温より低い26度~30度くらいの水温に設定されています。その上、水中は陸上よりも熱の伝導率が高く、体温が下がりやすいという特徴があります。

そしてこの水温の効果によって体温が下がり過ぎないよう、カラダは常に代謝を高め体温を維持しようとする機能が働きます。つまりプールトレーニングにおいては体温を保つために自然とカロリー消費が多くなるというメリットが期待できるのです。

ちなみに、体重60Kgの人がプールで20分間軽めに泳いだり歩いたりした場合の消費カロリーは以下となります。

クロール=174kcal
平泳ぎ=111 kcal
背泳ぎ=101 kcal
バタフライ=290 kcal
水中ウォーキング(速め)=143 kcal

これを陸上トレーニングと比較した場合、たとえばウォーキング(時速4.5~5.1km)をした場合の消費カロリーは 73kcal、ランニング(時速6.4km)をした場合の消費カロリーは126 kcalとなり、これらと比べても、プールトレーニングの方が消費カロリーを高めに燃焼できることがお分かりいただけるでしょう。

またプールトレーニングには、体温が下がりやすいという水の特性を活かし、たとえば陸上トレーニング後のクーリングダウンとして、カラダの熱をしずめる効果もあるためコンディション維持にも役立ちます。

そのため、プロアスリートでも試合翌日はカラダをリカバリーさせる上であえて完全休養にせず、プールで軽めのトレーニングを行うことを義務付けているケースは良くあります。

プールトレーニングの効果②|水の抵抗で全身に刺激を与えられる

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水中で受ける水の抵抗は、陸上の空気中で同じ運動をする時の約800倍と言われています。
つまりプールトレーニングを行えば、この水の抵抗によりただ歩くだけでもかなりの高負荷がかかり、カラダ全体が刺激され、自然とトレーニング効果を高められるというわけです。

また“水の抵抗力”は、簡単に変化させることが可能。水中で素早く動こうと速く動かせば負荷が強く、ゆっくりと動かせば負荷が低くなります。

ジムでバーベルを持ち上げる際などは、いちいち自分で都度重さを調整する必要がありますが、プールの中であれば抵抗の強弱をその場で簡単にコントロールすることができ、より自分の体力に合わせた負荷調整の設定がしやすいというメリットも期待できるでしょう。

プールトレーニングの効果③|水の浮力でカラダの負担をやわらげる

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浮力の影響により水中では物の重さが6分の1~10分の1程度まで軽減します。それはプールトレーニングにも同じことが言えます。
つまりカラダに圧しかかる体重の負荷が軽くなれば、必然的に関節にかかる負担も少なくなるということ。

特に体重が重すぎたり、関節に痛みをかかえる人がプールを活用してトレーニングを行えば、ケガの防止策にも繋がり、安心/安全かつ効果的にカラダをリフレッシュされることができるでしょう。

よくケガのリハビリやお年寄りなどが、トレーニング時にプールを活用する目的は、まさにこの浮力による効果が大きいのです。

プールトレーニングの効果④|水圧で血液の循環が良くなる

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水中では、カラダに水圧がかかります。水圧は、血管を圧迫しカラダの血液や体液の循環を促したり、代謝を高める効果として期待大。

そしてこの水圧は、トレーニングとしての効果だけではなく、体内のむくみや足のだるさなど、循環器によって引き起こされるカラダの不調を改善する働きとしても役立ちます。

また、プールトレーニング後にサウナやジャグジーなどでカラダを温めれば、水の中で収縮した血管が一気に広がり、血液の循環をより高めるという作用も期待できるでしょう。

【目的別】プールのエクササイズ方法3つ

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プールでカラダを鍛えるメリット・効果を知ったところで、ここからはトレーニングの目的に応じた代表的なエクササイズ方法について紹介していきます。

▶「筋力アップ」が目的の場合

プールを活用した水中でのトレーニングは、様々なメリットがある反面、陸上競技に比べて効果が低下してしまうデメリットもあります。その最たる例が筋力アップ。

筋力は、ある程度の負荷がカラダにかからなければ向上していかない能力です。そのため、浮力の影響によって負荷が軽くなるプールでは、筋力向上を目指すことはあまり適していないと言えるでしょう。

しかし、全く意味がないわけではありません。とりわけ運動初心者や体力の低い人、体重が重すぎて陸上で思うようにトレーニングが行えない人にとっては、プールトレーニングの方が効果的な場合もあります。

ちなみにプールトレーニングによって負荷を高める最も簡単な方法は、水中でカラダを動かすスピードを速くすること。
例えばプールでウォーキングを行う場合も出来るだけ速く歩いたり、水泳でもバタ足を速く行うなど、動作スピードを上げることを意識しましょう。

そしてある程度プールトレーニングの動作にも慣れてきたら、今度はプールと陸上をセットで組み合わせてトレーニングメニューを設計すると、より筋力アップが期待できます。

▶「心肺機能向上」が目的の場合

水中でのプールトレーニングは、心肺機能の向上にも大きな効果を発揮します。
特に心肺機能を高めたい人の場合は、長時間続けられる水泳がオススメ。クロールや平泳ぎなど、できるだけ休まずに継続して泳ぎ続けられる泳法で行いましょう。

そして心肺機能をより高めるためには、ある程度の負荷も必要です。長時間プールで泳いでもそこまで疲れず泳ぎ続けられるようになってきたら、今度は泳ぐスピードを速くすることを意識してみましょう。

▶「運動不足解消」が目的の場合

「日頃の運動不足を解消するために何か運動をしなきゃ…」と考えている人にとって、プールトレーニングは安全かつ効果的に実践できるトレーニングと言えるでしょう。

特に久しぶりに運動をする際、何より怖いのが急な刺激でカラダを痛めてしまうこと。
その点プールを活用すれば、始めのうちはゆっくり歩いたり、徐々に横歩きや後歩きなどを取り入れ、様々なウォーキングパターンによって全身の筋肉にほどよい刺激を与えることができます。また水中では、腕を大きく前後左右に動かすだけでも十分に負荷が加わりますので、自分の状態にあった刺激を効果的に与えることができるでしょう。

もし「ただ歩くだけでは飽きてしまう…」という人の場合は、好きな泳法で自由気ままに泳いだり、アクアビクスなどのプログラムに参加してみるのもアリです。

水泳はリラックス効果も得られて、ほどよいカラダの疲れと合わさり、気持ちもスッキリします。
その気持ちよさから水泳にハマる人も多いのですが、もし自分に水泳のトレーニングが適していると感じるようであれば、陸上の筋トレやランニングではなく、プールを中心としたトレーニングメニューを組んでも良いでしょう。

プールを活用した運動は、有酸素運動の一つとして脂肪燃焼の効果も期待できます。そのため、「ダイエットしようかな…」と考えている人にとっては、陸上のトレーニングに比べて負荷も少なく気軽に始められて、なおかつより継続しやすいため痩せる目的としても最適なトレーニングと言えるでしょう。
そしてある程度プールトレーニングに慣れてきた場合は、ウエイトトレーニングやランニングなどの陸上トレーニングと一緒に組み合わせて実践すると、より一層のダイエット効果が期待できます。

「はたして自分は何を目的にトレーニングへ励むのか…」まずはそこを明確にして、プールの利点・メリットをフル活用していきましょう。

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この記事のライター
和田 拓巳
和田 拓巳
プロスポーツトレーナー歴16年。 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガに関する知識も豊富でリハビリ指導も行っている。 医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関す...