朝の筋トレってどうなの? メリット&デメリット、朝トレを効果的に行うコツをプロが徹底解説!

皆さんは普段、いつの時間帯に筋トレを行っていますか?
起床後や出かける前の「朝派」という人、反対に帰宅後や就寝前の「夜派」というもいるでしょう。
ジムに行かなくても、自宅の空きスペースでも実施可能な筋トレですが、実はトレーニングに取り組む時間帯によって多少効果が変わってきます。

今回は、朝の時間帯に筋トレをするメリット&デメリットをはじめ、朝のトレーニングを効果的に行うコツや気をつけたい注意点についても合わせてご紹介します。

朝の筋トレってどうなの? 朝トレのメリット4つ

まずは、朝の時間帯に筋トレをするメリットから見ていきましょう。

(1)脂肪燃焼の効果が高まる

脂肪燃焼の効果が高まる
朝の時間帯に筋トレをするメリットとしては、まず朝トレ後にエネルギー消費量が増え、脂肪燃焼効果が高まる点が挙げられるでしょう。
起床後の朝に運動をすることで、カラダが脂肪燃焼しやすい状態となり、一日を通した活動においてたとえ同じ行動量でもいつも以上にエネルギー消費が多くなるのです。

これは、筋トレ後に多く分泌される“成長ホルモン”や“アドレナリン”が、脂肪燃焼効果に好影響をもたらし起こる現象。筋トレがもたらした代謝をうまくエネルギー消費に変えるためには、一日の始まりである朝の時間帯がおすすめです。

たしかに一日単位でみれば、さほど大きな違いは感じにくいかもしれませんが、継続的な長期視点でみるとその差はどんどん広がり、徐々にカラダの変化を実感できるようになるでしょう。

(2)毎日の習慣にしやすい

毎日の習慣にしやすい
起床後の朝は、一日を通したスケジュールの調整がしやすく、結果的に筋トレを習慣化にしやすいというメリットも挙げられるでしょう。

夜の時間帯は何かとイレギュラーな予定が入りやすく、たとえば「仕事終わりにトレーニングする予定だったが、仕事の残業でできなくなった…」や「急な飲み会に誘われてトレーニングする時間がなくなってしまった…」など、仕事やプライベート事情、または想像以上にアタマもカラダも仕事で疲れてしまい寝てしまうといった、予期せぬスケジュール変更が割と頻繁に起こります。

すでに筋トレがある程度習慣として身につき、急なトラブルや予定外のスケジュールを組まれてもさほど影響しないという人であれば構いませんが、多くの人はなかなかそうもいきませんよね。

その点、朝の時間帯であれば、時間の調整や確保がしやすく、また第三者を介したイレギュラーな事態に振り回される心配も少なく、安心してトレーニングに打ち込むことができます。

ただ中には「朝だって忙しい…」という人もいるかもしれませんね。しかし、朝は早起きをすることで、割と容易に時間の調整・確保が可能です。
また、最近では意識の高いビジネスマンを中心に、朝のトレーニングを日課とし、ひと汗かいてから出社するという生活習慣に取り組む方が増えているのもその一例と言えるでしょう。

(3)集中力が高まる

集中力が高まる
筋トレをはじめ朝の時間からカラダを動かすことで、脳が活性化し仕事にも大きなプラスのメリットをもたらすでしょう。

筋トレによって実はさまざまなホルモンが分泌されます。その影響から脳が活性化し、集中力が高まったり仕事に対するモチベーションが向上したりするなどの効果が期待できるのです。

特に朝が苦手で、アタマもカラダも思うように働かず午前中はボーッとしてしまうという人は、朝の起床タイミングにあえて筋トレを取り入れることで、脳がすっきりと目覚め仕事が効率的に捗る上に、夜はぐっすり眠れるという生活リズムの好循環が作れるでしょう。

(4)身だしなみの清潔感に意識が向く

身だしなみの清潔感に意識が向く
さらに朝の筋トレは、カラダの血行を促進し顔色がよくなり健康的な印象に見せられるというメリットもあります。また、筋トレなどの運動後は入浴やシャワーを浴びることで自然と身だしなみを意識する機会が生まれるため、他人への清潔感アップにも役立つかもしれません。

特に営業の外交職に就く方であれば、一日を通して人と接する機会も多く、仕事で成果を上げるためには何よりも見た目の印象が必要不可欠。
そんな方は、起床時の朝に筋トレを習慣付けることで体内の脳が活性化するだけでなく、顔の肌ツヤやハリ・身だしなみを整えられるなど、清潔感の観点でもプラスの効果が期待できるでしょう。

朝の「筋トレ」には、こんなデメリットもあります。

朝の「筋トレ」には、こんなデメリットもあります
朝の筋トレにはメリットがたくさんある一方で、こんなデメリットもあります。

特に朝の時間帯は、まだ十分にカラダが起きていない状態のため、カラダが動きにくいというデメリットが挙げられるでしょう。
就寝中は血行や代謝が低下し、合わせて体温も低下します。そのため、筋肉が冷えて動きにくい状態になっているのです。中でも寒い冬のシーズンはその影響が強く現れるでしょう。
カラダが動きにくい状態での筋トレは、当然ケガのリスクも高まりますし、力も発揮しにくいため高負荷のトレーニングを行う場合は十分に注意が必要です。

また、その影響からどうしても朝の時間帯は筋トレを始める前のウォーミングアップに時間がかかってしまい、トレーニング全体に要する時間が長くなってしまうという点もデメリットとして覚えておいた方がいいかもしれません。

朝トレで気をつけること

朝トレで気をつけること
ここからは、朝トレで気をつけることについてご紹介します。

筋トレ前のウォーミングアップを入念にすること

朝の時間帯はカラダが動きにくいため、筋トレ前に入念なウォーミングアップを行うことが大切です。
ランニングなどの有酸素運動や軽い負荷での筋トレ、またラジオ体操の要素を取り入れカラダを動かしながら行うストレッチなど、筋トレ前に体温を上げて十分に筋温を高めておくと良いでしょう。

ちなみに、朝のウォーミングアップは、少し汗をかくくらいを目安に行うと効果的です。ケガにつながりやすい時間帯だからこそ、気持ち長めにウォーミングアップの時間を確保しておきましょう。
さらに、ウォーミングアップは体温を上げる以外に、カラダの状態を把握することが目的でもあります。疲労などによって生じる筋肉のハリなど、カラダの状態と相談しながらトレーニングの強度やメニューの調整を行いましょう。

筋トレをやり過ぎないこと

朝から張り切って、ハードに筋トレをするのも決して悪いことではありませんが、中にはトレーニングのやり過ぎによって疲れてしまい、脳が活性化するどころか反対に疲れて眠くなり仕事が手につかない…という朝の筋トレが逆効果になってしまう人も少なくありません。
特に筋トレ初心者という方は、予めトレーニングの時間を短めに設定しておき、やり過ぎないように気をつけましょう。

ただ、もちろん休日の朝や朝の時間帯にカラダを動かすことに慣れてきた場合など、仕事や勉強に支障がないと判断すれば、どんどん負荷の強度を高めていっても構いません。

朝の「筋トレ」をより効果的に実践するためのポイント

朝の「筋トレ」をより効果的に実践するためのポイント
朝の時間帯は何かと忙しいもの。
筋トレも熱が入ってくるとアレもコレもと色々やりたくなってしまい、気が付いたらもう出かける時間…筋トレの時間が足りない!なんてこともあるでしょう。

そんな忙しい朝の筋トレは、高重量を扱うのではなく、あえて重量を低めに設定しインターバルの時間を短めに設定すると良いでしょう。
インターバルにかける時間を短く設定することで、短時間で要領よくいろいろなメニューに取り組むことができ、結果的にトレーニングの時間全体を短縮することにつながります。

さらに、インターバルの時間を短くすることで、脂肪燃焼効果も高まるうえに負荷も増え、筋肉にもしっかりと刺激を与えることが出来るでしょう。

朝の筋トレでは、セット間・エクササイズ間のインターバルの目安時間は約10~20秒。ダラダラせずにきびきびと動き、どんどんエクササイズの種目をこなしていきましょう。

朝の筋トレで、生活のリズムを整えよう

今回は、朝の時間帯に筋トレする具体的なメリットやデメリットをはじめ、朝トレで気をつけることについてご紹介しました。
他の時間帯との違いは、一日のエネルギー消費量が高められる、時間調整のしやすさから習慣化しやすいなどが挙げられます。
時間の使い方が苦手、もしくは今の生活スタイルを変えたいという人には特に朝の時間帯での筋トレをおすすめします。

また、最近では24時間営業のジムも増えてきました。もし朝の時間帯に筋トレをしたいという人は、そのようなジムを積極的に活用しカラダ作りを励むのも手でしょう。

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この記事のライター
和田 拓巳
和田 拓巳
プロスポーツトレーナー歴16年。 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガに関する知識も豊富でリハビリ指導も行っている。 医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関す...