長期休暇は、なぜ太る? プロトレーナーが教える、連休中に太らない過ごし方のポイント4つ!

お盆や年末年始などの長期休暇は、旅行をしたり実家に帰省して自宅でのんびり過ごしたりと、心身ともにリフレッシュできる貴重な時間ですよね。
しかし長期休暇中は、楽しいイベントが盛り沢山な反面、カラダの体重増加に気をつけたいところ。いつも体型維持に励む人でも、忘年会や新年会、同窓会に親族の集まりなど、飲み会が続く長期休暇中はどうしても食べる量が増え太りがちになるもの。
今回は、そんな長期休暇中に体重増加を引き起こす原因と、太らないための過ごし方や対策方法についてご紹介します。

長期休暇は、なぜ太る? 連休中に太りやすい原因3つ

お酒を飲む機会やイベント事が続く長期休暇中は、太る要因がいくつも存在します。それらの要因が積み重なることで、短期間のうちに急激な体重増加を引き起こすのです。
まずは、長期休暇中に太る原因からチェックしていきましょう。

(1)運動量が減るため

運動量が減るため家でゆっくり過ごしたり、気持ち的にのんびりしたりすることが多くなる長期休暇中は、立ったり歩いたりといった日常生活のちょっとした運動が急激に減り、消費エネルギーも少なくなってしまいます。
また、長期休暇中は何かとイベント続きで自分の時間が作りにくく、普段トレーニングをしている人であれば、なかなか運動の時間を確保できなくなってしまうことも太る原因のひとつとして挙げられるでしょう。

(2)飲み食いが増えるため

飲み食いが増えるため忘年会や新年会、同窓会など飲み会での暴飲暴食、旅行やイベント事での断続的な飲み食い、自宅でダラダラと間食を続けてしまうなど、長期休暇中は食事の摂取量と摂取機会が普段と比べて格段に増えてしまうことも太る原因になります。
また、普段であれば「太ってしまうから…」と食事の量を節制している人でも、「年に数回のイベント事だしいいかな…」「長期休暇中くらいは贅沢しよう!」などの気の緩みから、ついつい食べ過ぎてしまうことも太る原因として挙げられるでしょう。

(3)生活リズムが崩れやすいため

生活リズムが崩れやすいため長期休暇中は、夜更かしや朝寝坊、食事時間の乱れなど、一日を通した全体の生活リズムが崩れやすくなります。
そして起床・就寝の時間が崩れると、おのずと食事を摂る時間にもズレが生じます。特に食事時間のズレは体内時計の乱れを引き起こし、太る原因に直接的な悪影響を及ぼすでしょう。

連休中に太らないための対策方法とは? 過ごし方のポイント4つ

立て続けのイベントや気の緩みから太りやすい長期休暇。
ここからは、連休中に太らないための過ごし方や対策方法のポイントを詳しく解説していきます。

(1)食べる量を節制する

食べる量を節制する連休中は、ただでさえ普段と比べて運動量が減りやすい時期にもかかわらず、飲み食いの量が増えれば太るのは当然。
長期休暇中に太らないための最も手っ取り早い方法は、食べる量を節制することです。

特にイベント事が続くときは、食事の摂取量に十分注意しましょう。
たとえば忘年会や新年会、同窓会など、大勢の人が集まって食事をする時は自然と食事の量が多くなるもの。昔話に花が咲き、楽しい会話につい時間の経過を忘れてしまうものですが、その間も飲み食いは続いていますので、自分でも無意識のうちに食事の量が増えてしまうのです。

また、イベント事以外の自宅でのんびり過ごしている時も、長期休暇中は無意識のうちに食事を摂取するタイミングが増える傾向にありますので、外出しないからといって油断してはいけません。
たとえばテレビを観ながらお菓子を食べたり、小腹がすいたら間食を取ったりするなど、普段と違っていつでも食べられる環境が自然と摂取カロリーを増やしてしまうのです。

そんな長期休暇中の食べる量を節制する方法としては、まずその日毎に摂取する食事の量をコントロールすることが大事なのですが、イベント事の連続でどうしても食事量が増えてしまうという場合であれば、夜に備えて朝昼の食事量をいつもより少なめにするなど、一日全体を通して摂取カロリーを上手く調整するようにしましょう。

(2)食べる順番を工夫する

食べる順番を工夫するその場の振る舞いやマナーとして、どうしても食べなければいけない状況では、食べる順番を工夫しましょう。箸をつける順序に配慮するだけで、太りにくい体型維持は可能です。

まず始めに食べたいのが「野菜類」の食べ物。
野菜には食物繊維が豊富に含まれているため、お腹が膨れやすく全体の食事量をセーブしたり、脂肪分の吸収を抑制したり血糖値の上昇を抑えるなどの役割が期待できます。

その次に食べたいのが食事のメインとなる「肉・魚類」の食べ物。
肉や魚にはタンパク質が豊富に含まれており、血糖値が上がりにくく体脂肪がつきにくいうえ筋肉の元になる食べ物のため、しっかり摂取しておきましょう。

そして最後に食べるのが主食となる「ご飯・パン・麺類」の食べ物。
ご飯やパン、麺などの糖質は、沢山食べると血糖値が急激に上昇して体脂肪の蓄積を促進してしまいます。これらご飯・パン・麺などは食べ過ぎないように、できればお腹が膨れてきてから摂取するようにしましょう。

(3)食べる食材に気をつける

食べる食材に気をつける食事の量や食べる順番と同じく、食べる食材にも意識を向けましょう。
たとえば、太りやすい炭水化物を少なめにする、もしくは糖質が多く含まれている食べ物は控えめにするなど、簡単な摂取方法でも十分効果が期待できます。

特に長期休暇中は食べる量を減らすのが難しい…だからより徹底して食べる物で調整したい!という人は、「GI値」を参考にしてみると良いでしょう。
GI値とは「グリセミック・インデックス【Glycemic Index】」の略称で、食べた食品が胃の中で消化された際にどのくらい血糖値を上昇させるかを示した指標のこと。
このGI値が低い食品は血糖値を上昇させないため太りにくく、反対にGI値が高い食品は血糖値が上がりやすく太りやすいという点を覚えておきましょう。

たとえば、白米(88:GI値)や食パン(95)、うどん(85)など日常頻繁に食べる食品はGI値が高く、玄米(55)やそば(54)はGI値が低めです。お正月によく食べるお餅もGI値の高い食品ですので、食べ過ぎは禁物です。

他にも野菜類の中にも気をつけた方がいい食品があります。
たとえば、ジャガイモ(90)やニンジン(80)、トウモロコシ(75)はGI値が高い食品ですので食べ過ぎはNG。反対に、キャベツ(26)や大根(26)など葉物の野菜はGI値が低いためオススメです。

GI値はネットで調べれば、数多くの食品が掲載されています。食品を選ぶ際の参考にしてみましょう。

また、食品に加えて実はお酒の種類にも太りやすい、太りにくいの違いがあります。
たとえば、ビールや日本酒などの醸造酒は糖質が多く含まれているため太りやすく、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は糖質が低いため、ダイエット中に最適なお酒です。

また、最近では糖質オフのお酒も沢山販売されていますので、それらの商品を効率よく活用しても良いでしょう。
ただし、いくら糖質オフのお酒とはいえ飲み過ぎは太る原因になります。くれぐれも飲み過ぎには注意しましょう。

(4)生活リズムを変えないようにする

生活リズムを変えないようにする長期休暇中は食事だけでなく、生活リズムの乱れにも気をつけましょう。
「せっかくの休みだから朝ゆっくり寝たい…」という気持ちはわかりますが、起床時間をいつもと同じにするだけでも生活リズムの崩れを予防することができます。

また、夜更かしなどの行為も、つい食べ物をつまんでしまうことに繋がりやすいため、出来るだけいつもの日常生活と同じ時間帯に就寝することをオススメします。

長期休暇中に崩れた生活リズムを戻すのはなかなか大変です。長期休暇明けのことも考慮し、休暇中も規則正しい生活習慣を意識して過ごしましょう。

太るような行動を取らないことも大切!

太るような行動を取らないことも大切!長期休暇中の体重増加を防ぐには、そもそも太るような行動を取らないことも大切です。
次に挙げる食べ方や過ごし方は、間接的に太る原因になりますので注意しましょう。

早食いをしないこと

早食いは血糖値を急上昇させるうえに、自分でも気づかないうちに自然と食事の量が多くなってしまう太る典型的な食べ方です。
食事中は出来るだけ時間をかけ、口の中で物をよく噛むことを意識し、血糖値の急上昇を防ぐようにしましょう。
また、ゆっくり噛む行為には、満腹感から食事の量を減らす効果が期待できます。

食べてすぐ寝ないこと

食後にすぐ寝るような行為も、太る原因になりますのでやめましょう。
また、食べた直後にすぐ寝る行為は太りやすくなるだけでなく、消化・吸収の働きが弱くなり、消化不良を起こしてしまう原因にもなります。
特にイベント事の続く長期休暇中は、普段よりも胃が疲れていることも多いため注意しましょう。
胃の調子の悪さから体調を崩したり、カラダの痛みを感じたりすることもあります。

甘い物を飲みすぎないこと

食事中は、飲み物の摂りすぎに気をつけましょう。
特に長期休暇中は、ついジュースや清涼飲料水などに手が伸びやすい環境にあります。甘い飲み物は糖質が多く、摂取カロリーを増やす原因になりますので、できるだけ食事中はカロリーの少ない水やお茶を飲むようにしましょう。

長期休暇は太らない過ごし方を意識しましょう

長期休暇中に太る原因は、気の緩みによって「食事」や「生活リズム」が乱れることが大きく関係しています。
休み明けに後悔しないよう、今回ご紹介した連休中の過ごし方を参考に体型維持に努めましょう。

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この記事のライター
和田 拓巳
和田 拓巳
プロスポーツトレーナー歴16年。 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガに関する知識も豊富でリハビリ指導も行っている。 医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関す...