「筋トレ」と「有酸素運動」の組み合わせ効果とは? 具体的メリットと順番&メニュー決めのコツ!

「筋トレ」といえば、腕立て伏せや腹筋・背筋、また「有酸素運動」といえば、ウォーキングやジョギングなどが挙げられますよね。
本来のボディメイクは、筋力アップや筋肉量を増やしたい=筋トレ、体力アップや痩せたい=有酸素運動といったように、それぞれの目的に応じて「筋トレ」と「有酸素運動」を別々に分けて取り組むものでしたが、実はこの2つをセットにすることで、より効率的にカラダを鍛えられるのです。

今回は、プロトレーナーの筆者が、なぜ「筋トレ」と「有酸素運動」を組み合わせるとトレーニング効果が上がるのか?について、その理由をくわしく解説し、筋トレ×有酸素運動のトレーニングで得られる具体的なメリット、また取り組む順番やメニューの決め方、さらに時間配分のコツもあわせてご紹介したいと思います。

「筋トレ」と「有酸素運動」の組み合わせ効果とは?

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「筋トレ」と「有酸素運動」を組み合わせることでトレーニング効果が上がる理由は、ずばり相互の異なるメリットを得られるからです。

・筋トレは、筋肉量を増やし代謝を高める

まず筋トレのメリットは、言わずもがな筋肉量を増やすこと。筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がりエネルギーを消費しやすいカラダになります。
また、筋トレ後も数時間は代謝の高い状態が続きます。何もしていなくてもエネルギーが消費しやすいカラダになるのです。

その一方、脂肪燃焼という観点でみると、筋トレの消費カロリーはそれほど多くないため、減量には時間がかかります。短期間で効率よくカラダを引き締めるのであれば、有酸素運動は欠かせません。

・有酸素運動は、脂肪を燃焼させる

続いて有酸素運動のメリットは、脂肪燃焼効果を高められること。
しかし、有酸素運動によって減少した体重の中には、少なからず筋肉量の減少も含まれています。

ダイエットの目的は体重を減らすこと、また見た目をスリムに変えることにありますが、理想的な体型を作るためには、できるだけ筋肉量を減らさず脂肪を落とすことが大切です。

つまり、筋肉量を減らさずに体重を落とし、見た目的にも美しいボディラインを作るためには、筋トレと有酸素運動2つを組み合わせ、双方のメリットを得ながら取り組む必要があるというわけです。

これこそがまさに、筋トレと有酸素運動を組み合わせることでトレーニング効果が上がる理由です。

「筋トレ」と「有酸素運動」の順番は、どっちが先?

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「筋トレ」と「有酸素運動」を組み合わせ、同日にトレーニングする場合、取り組む順番によっても効果に違いが現れます。

結論からいえば、基本的には筋トレを先に行い、その後に有酸素運動を行った方が効果的です。これは実際の研究でも明らかになっています。

筋トレを先に行った方がいい理由は、筋トレによって分泌が活発になる「成長ホルモン」を活用するため。成長ホルモンは脂肪の分解を促すホルモンでもあります。

はじめに筋トレから取り組み、成長ホルモンを多く分泌させることによって、蓄積されている体脂肪が分解されて血中に流れ込み、燃焼されやすい「遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん)」という形に変化します。
その状態で有酸素運動を行うことで、より効率よく体脂肪を燃焼させることができるというわけです。

事実、筋トレ後に60分間の有酸素運動を行なった場合と、筋トレ前に有酸素運動を行なった場合を比べた際に脂肪代謝が20%も上昇したという研究結果があります。
有酸素運動→筋トレという順序で取り組むと、目立った成長ホルモンの分泌が起こらずに脂肪燃焼効果が低くなるのです。

せっかく同じ時間、同じ量、同じ負荷ボリュームでトレーニングに励むのであれば、できる限り効果は最大限高めたいですよね。そのためには、筋トレ→有酸素運動の順番で行うことを心がけましょう。

筋力アップしたい人は、有酸素運動のメニューを控える

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もし、筋肉量を増やすことが目的でトレーニングに励むのであれば、筋トレと有酸素運動の組み合わせには注意が必要です。

筋トレ後にハードな有酸素運動を行ってしまうと、体脂肪の燃焼効果によって必要な筋肉まで落ちてしまい、筋トレの効果が低くなってしまうという研究データがあるからです。

そのため、筋力アップを図りたい、筋肉のついたカッコいい体型を作りたいという人は、有酸素運動を取り入れるタイミングを減量期に集中させる、また筋トレと有酸素運動を別日に分けて取り組むなどの方法を検討しましょう。

ダイエットしたい人は、有酸素運動の時間を多くする

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逆に、体脂肪を落としたい!というカラダを絞ることがトレーニングの目的なのであれば、筋トレに対して有酸素運動の時間配分を多めにしておいた方が、消費エネルギーは大きくなりダイエット効果も期待できます。

また、減量目的でトレーニングに励むのであれば、筋トレ前に有酸素運動を行うという順番の変更も検討しましょう。
先に有酸素運動を行うことで心拍数が上がるため、ウエイトトレーニングしている最中も高い心拍数を保ちやすくなり、そのぶん筋トレ中も高い脂肪燃焼効果が期待できます。

「筋トレ」×「有酸素運動」の組み合わせ効果をいかそう!

「筋トレ」と「有酸素運動」を組み合わせることで、相互の異なるメリットが得られトレーニング効果が上がります。
ただし、メニューの組み方によってはそれぞれの効果を打ち消してしまう場合もありますので、組み合わせ方にはくれぐれも注意が必要です。
基本的には、筋トレ後に有酸素運動を行うという順番を守り、効率よくカラダ作りを行いましょう!

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この記事のライター
和田 拓巳
和田 拓巳
プロスポーツトレーナー歴16年。 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガに関する知識も豊富でリハビリ指導も行っている。 医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関す...