大人数の会議で試されるリーダーシップ。アイスブレイクの方法とは?

デキるビジネスマンにとって大人数を束ねるリーダーシップは不可欠です。
その際、大人数で行う会議やグループワークを円滑かつ効率的に行う手段としてアイスブレイクが活用されます。
アイスブレイクとは一体どんな事なのか、今回は大人数のグループワークで行う「アイスブレイク」のコツや方法をご紹介します。

そもそもアイスブレイクとは何?

アイスブレイクとは面識のない者同士が集まってディスカッションしたり物事に取り組んだりする際、その緊張の糸をほぐす役割をはたす手法をアイスブレイクと言います。

簡単な方法でのコミュニケーションのやり取りで、早くお互いが知り合い、打ち解けることで、良い話し合いの場所を作る良いきっかけ作りをします。

アイスブレイクはその名の通り氷を打ち砕くという意味から、氷を打ち砕くようにお互いが和解して行くという意味を込めています。

アイスブレイクのやり方は人数/形式により様々

グループワークで行う「アイスブレイク」にはさまざまな方法があります。基本的には簡単なゲームややり取りをする中でお互いの自己紹介や気持ちのほぐしに使われます。

気持ちを切り替える時や人と人とをつなげたい時などにも用いられる方法です。アイスブレイクの方法は人数によってもその方法などが違ってきます。

必ずしも少人数でなくてはいけないわけでなく、大人数でもアイスブレイクをすることが可能です。アイスブレイクは人と人とが出会った時、その出会いをより良いものにする手段として本当に効果的です。

アイスブレイク ほぐし系

”四コママンガ(所要時間:10~15分程度、人数:20~100人、準備:四コママンガ)

事務局が多数の四コママンガを用意し、一コマずつ切り離して袋などに入れておく。参加者が無作為に一コマずつ引き、自分の片割れのコマを持っている人を探してストーリを完結させるゲーム。多人数から4人ごとなどのグループ編成を楽しくやるときに効果的。

ワン・ワード(所要時間:15分程度、人数:10~20人、準備:不要)

ファシリテーターが、テーマを参加者に告げる(例:ファシリテーション)。各自それについて一つの単語を連想する。参加者が順番にその単語を紹介し、次々と前の人の単語を使ってつながりのあるコントを即興で作っていく。

効果:他人の話をよく聴くことの重要性に気づく。即興力を養う。即興の面白さで場をほぐす。他人の発言を受容する。

動作の足し算(所要時間:15分程度、人数:10~20人、準備:不要)

参加者全員がお互いが見えるように立つ。一番目に指名された人がある動作をする。全員でそれをまねる。二番目の人は、その動作に次の動作を加える。全員でそれをまねる。三番目以降も、覚えている範囲で、それまでの動作をまね、新しい動作を加える。

効果:からだの緊張をほぐし、リラックスした気分をつくる。他人を受け入れる環境をつくる。

言葉の足し算(所要時間:15分程度、人数:10~20人、準備:不要)

ファシリテーターが、適当なテーマを参加者に告げる(例:ファシリテーション)。第一番目の参加者は、同じ言葉を繰り返した後、自分の言葉を加える。二番目の人は、前二つの言葉を繰り返した後で、自分の言葉を加える。三番目以降も、それまでの言葉を覚えている限り繰り返した上で、自分の言葉を加える。

効果:他人の話をよく聴くことの重要性に気づく。即興力を養う。即興の面白さで場をほぐす。他人の発言を受容する。

ジャンケンミリオネアー(所要時間:5~15分程度、人数:100人以上でも可、準備:不要)

参加者に100円ずつ出してもらう。パートナーを見つけ、自己紹介した上でジャンケンする。勝った方が、その百円をもらって、次のパートナーを探す。これを繰り返して、最後に残った二人がみんなの前でジャンケンし、雌雄を決する。大変盛り上がります。知らない人の多い大パーティー向き。この後に立食パーティーなどがあると、ジャンケンした人たちが話しやすい。

数十人から200人規模でやれる。

地図を作ろう(所要時間:5~15分程度、人数:10~50人、準備:不要)

出身地を代表する形で全員がフロアーに地図を描くように立つゲーム。北海道出身者が右上のコーナーに立てば、本州の人は部屋の中央部にといった具合。リーダーはどこにどう地図を描くという指示はださない。参加者のコミュニケーションのもとに地図ができるようにする。時間を計ると適度な緊張感が生まれて楽しい。同じ出身地の人が見つかり盛り上がる。

グループキャラを探せ(所要時間:20~30分程度、人数:10~50人、準備:不要)

血液型、生まれた順(長男女、次男女、末っ子、一人っ子)、生まれた季節(春夏秋冬)、出身地、などでグループを作る。各グループに話し合ってもらって特徴を書き出してもらう。

チームブレーンストーミング(所要時間:20~30分程度、人数:10~50人、準備:紙と筆記用具)

記録係を各チーム一人ずつ決め、ファシリテーターの出した質問に答えるアイディアを記録してもらう。質問例:丸いもの、休日で思いつくこと、赤いもの、スピード違反の言い訳、遅刻の言い訳、などなど、面白い質問を工夫すると盛り上がる。

キャッチ(所要時間:5分程度、人数:10~20人、準備:不要)

円をつくり、左手の人差し指を左側の人の胸の前に差し出す。差し出された指をいつでもつかめるよう、右手を開いて構える。リーダーの「キャッチ!」の合図(フェイントあり)とともに、左指はつかまれないように下に逃げ、右手は隣の人の指をつかめるように閉じる。このゲームを、右と左を交代したり、メンバーが自由に号令をかけたりして繰り返す。

体でアンケート(所要時間:10分程度、人数:何人でも、準備:不要)

会場の中で、例えば窓側を100%YES、通路側を0%にして、ファシリテーターの質問に対する解答を、立位置で表現する。”
出典:FAJ日本ファシリテーション協会
https://www.faj.or.jp/modules/contents/index.php?content_id=27

アイスブレイク 紹介系

”靴が取り持つ縁(所要時間:人数×5分程度、人数:10~50人、準備:不要)

参加者が入室するときに、片側の靴を脱いでいってもらう。片方の靴だけの山ができる。全員集まったところで、自分とは違う靴をその山の中から拾ってくる。全員が靴を拾ったところで、その持ち主を、足元を見ながら探す。見つけられた人は、拾ってもらったお礼に、名前と自分に関するユニークなことを3つ教えて靴を返してもらう。全員靴を取り戻したところで、靴を返した人のユニークな3つの話を全員に紹介する。

ウソ、ホント?(所要時間:20~30分程度、人数:5~50人、準備:A4の紙)

4~6人のグループに分かれる。A4ぐらいの紙を配り、各人、自分について4つの事実を箇条書きしてもらう。ただし、そのうちの一つはウソ。各自そのリストを読み上げ、残りの人は、ウソと思うことをメモする。全員が自分のリストを読み上げた後、最初の人から順番に何がウソかをみんなで話し合い、答えを言う。

短時間で楽しく相手を知ることがでる。共通項も見つかるかも。見かけと真実の違いにも気づくかもしれません。

話題づくり(所要時間:人数×5分程度、人数:5~10人、準備:カード)

全員にA5程度の紙を配り、会のテーマに関する問い掛けを、一枚に一件、記入してもらう。見えないように折って帽子などに集める。人数と時間に応じて、一人一問から数問まで調整することも可。
無作為にその紙を引き、問題を読み上げ、自分なりの回答していく。他の人の回答に自分なりのコメントや回答を言い合ってもよい。
必要に応じて回答時間を制限する。
質問の例:

ファシリテーションに関する会:ファシリテーションをどう使いたい?
読書会:もっとも印象に残っている本は何
PTA:これは問題だと思ったことは何?
この人だあれ?(所要時間:30分程度、人数:10~20人、準備:ユニークな経験を集めリストにする)

事前に(会のはじめに)全員に簡単な自分のユニークな経験を一行程度で書いてもらう(複数書いてもらうことも可)。他人に見られないように事務局が回収し、誰が書いたものかはわからないように、それをリストにして全員に配る。このリストをもとに、一人につき、3回質問できるというルールで、15分程度時間を与え、何人の人を特定できるかを競う。人数が多い場合(30人以上)、数人ずつのグループに分けて、グループ間で何人当てられるかを競ってもいい。質問の仕方などをグループ内で協議するというプロセスが入ってきて新しい効果が期待できる。

「ユニークな経験」例:

合気道の有段者でハリウッドスターのスティーブン・シガールと一緒に練習した。
お風呂で本を読んでいて、風呂桶に本を落としたことがある。
1年間に50冊以上本を読む。
般若心経を諳んじている
名前の足し算 (所要時間:15分程度、人数:5~100人、準備:不要)知る

5~15人程度のグループに分ける。人の名前を覚えるこつをファシリテーターが簡単に紹介する(顔の特徴と名前の特徴をとらえ、連想して覚えるなど)。グループが一重の輪を作って内側を向く。最初に指名された人は、手をあげて「私は○○です」と名前を紹介する。その左の人は「私はAさんの隣の××です」という。それ以降の人は、前の人の名前をいって、自分を紹介することを繰り返す。あだなでやっても可。

私の親友だったら(所要時間:人数×10分程度、人数:5~10人、準備:質問カード)

ペアを組んでもらって、それぞれに3~5問程度の質問を渡し、10~15分程度時間を与えて、相互にインタビューしてもらう。ペアは知らないどうしになるようにする。ひとり余る場合は3人の組を一つ作る。全体に対して、インタビューの結果わかったことを報告してもらう。

私ってこんな人(所要時間:5分×人数、人数:5~20人、準備:質問、紙と筆記用具)知る

白紙もしくはフリップチャートを配り、ファシリテータ-は次の事項を次々読み上げる。読み上げた後、約2分でそれぞれの考えていることを記入していく。

読み上げる内容

私が今、ワクワクしていること
私が今、気になっていること
今日これまでにいらいらしたり、腹立たしかったこと
私について職場の仲間が知らないこと
私が大切にしている価値観のうちの一つ
私のことを自分のひ孫はこう語るだろう
私がこれまで成し遂げたことの中で特に誇りに思うこと(ひとつ)
私が仕事の中で、一番楽しんでいる事
もし経済的な心配がなかったらやりたいこと
私が尊敬する人の性格、人柄、資質(ひとつ)
カードを読み上げる、もしくはフリップチャートを見せながら自己紹介を行う。

効果

顔をあわせるだけ、もしくは日常会話だけではなかなか知りえない、お互いの価値観・人間性を手っ取り早く共有する。

人間ビンゴ(所要時間:10~15分程度、人数:20~100人、準備:ビンゴ型質問表、賞品)

ビンゴのフォーマットに一連の質問が記された用紙を用意する。参加者は、その質問に「はい」と答えられる人を探し、そのマスにサインしてもらう。これでビンゴゲームを行う。”
出典:FAJ日本ファシリテーション協会
https://www.faj.or.jp/modules/contents/index.php?content_id=27

今回は大人数のグループワーク形式で行うアイスブレイクについて紹介してきました。
アイスブレイクを行うことで、お互いが自分らしく有意義かつ円滑なディスカッションをすることができるようになります。
何より忙しいビジネスマンにとって、短時間でコミュニケーションをしっかり取るにはこのようなアイスブレイクをすることがとても効果的です。
会議の中だるみや会話の不十分さでお悩みの方ぜひ一度アイスブレイクを試してみて下さい。きっとすばらしい効果があるはずです。

Cover画像: www.seebtm.com

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この記事のライター
太田 瑠花
太田 瑠花
映画や音楽が好きです。野球やサッカーも好きです。最近ストレッチとヨガがブームです。