トレーニング中に音楽を聴くメリットとは? 具体的な効果&シーン別に選曲のポイントも解説!

トレーニングを効率よく実践する上で、あると便利なのがトレーニング中のBGM。実際にスポーツジムへ行けば、音楽を聴きながら筋トレやランニングなどのエクササイズに励んでいる人を多く見かけます。
今回は、そんなトレーニング中に音楽を聴くことのメリットをはじめ、具体的にどのような効果が期待できるのか、またトレーニングのシーン別に合ったおすすめの選曲方法についても合わせてご紹介したいと思います。

トレーニング中に音楽を聴くメリットとは?

まずは、トレーニング中に音楽を聴くメリットから見ていきましょう。
カラダを動かしながらのミュージックには、こんな効果が期待できます。

(1)モチベーションが高まる

モチベーションが高まる
トレーニング中に音楽を聴くことで、自然と気分が高揚しトレーニングの質を上げるというメリットが期待できます。
皆さんもトレーニングに限らず、これまでに一度ぐらいは音楽を聴いたら俄然ヤル気が湧いてきたという経験があるのではないでしょうか?

トレーニングの質は、トレーニングに対するモチベーションによってかなり左右されます。モチベーションが高まっている時は、自然と自分を限界まで追い込もうと脳が働くものですし、反対に気持ちが盛り上がらない時は、トレーニング中もだらだらと無駄な時間を過ごしがちで、良質なトレーニングを行うことができません。

ジムに行ったり、トレーニングウェアに着替えたりしても、いまいちテンションがが上がらない時は、音楽を聴くと良いでしょう。
気分を高めてくれるような音楽には、ドーパミンの分泌を促し、モチベーションを向上させる効果が期待できます

(2)トレーニングに集中できる

トレーニングに集中できる
静かなスポーツジムではさほど気になりませんが、ほとんどの場合トレーニング中には色々な雑音が耳に入ってきます。
例えば、スタジオレッスンの音楽や館内放送、周囲のトレーニングマシンの音や会員同士が雑談する声などが挙げられますね。普段なら特に気にならない雑音も、一度耳に入るとどうしても気になってしまいトレーニングに集中できなくなってしまうことがあります。

そんな時もトレーニング中に音楽を聴けば、これら周囲の雑音をシャットアウトし、集中した状態でトレーニングに打ち込めるというメリットが期待できるでしょう。

また、よくプロアスリートなどが試合前に好きな音楽を聴きながらウォーミングアップに取り組む様子を目にすることもあると思いますが、あれはまさに本番の試合に向けて不要な雑音を脳内から消し去り、徐々に集中力を高めていくための重要なルーティーンなのです。

(3)時間管理に使える

時間管理に使える
トレーニング中に音楽を聴くメリットには、時間管理の側面も期待できます。
例えば、曲が変わるタイミングを一つの区切りとして「この曲が流れている間は〇〇に集中して追い込む」「この曲が終わるまでは少し休憩しよう」など、トレーニングの進行にメリハリを持たせることができるようになるでしょう。

また、通い慣れたスポーツジムに行く場合、同じ会員同士で顔見知りの人と会う機会も少なくないもの。そのような状況でよく起こりがちなトレーニング中の雑談は、集中力やモチベーションを低下させるだけでなく、無駄にスポーツジムへの滞在時間を長くし、結果的にトレーニングを非効率にしてしまう最大の原因になります。

そんな時もイヤホンで音楽を聴いていれば、周囲に話しかけられてトレーニングを中断するようなことも少なくなり、無駄な雑談に付き合わなくて済むようになるでしょう。

(4)苦痛をやわらげる

苦痛をやわらげる
トレーニング中に音楽を聴くことで、“痛み”や“ツラさ”を和らげるメリットも期待できるでしょう。
自分の好きな曲を聴いていると、楽しさや気分の上昇などを司る脳の神経が活性化され、苦痛を感じにくくさせてくれるのです。

特にランニングなどの有酸素運動に取り組む場合は、どうしても動きが単調で飽きやすいトレーニングですが、音楽を聴くことで気が紛れ、自然と時間を短く感じさせる効果が期待できるでしょう。

そして、トレーニング中のストレスや苦痛から解放されれば、毎日のジム通いやカラダを動かすことも継続しやすくなり、より運動が習慣づきやすくなります。

音楽を聴きながらトレーニングする時の注意点とは?

音楽を聴きながらトレーニングする時の注意点とは?
もちろん、音楽なら何でも効果が期待できるというわけではありません。音楽を聴きながらトレーニングする時に気をつけてほしい注意点もあります。

【1】音楽に気を取られる曲を選ばない

まずは、自分が大ファンのアーティストが歌う楽曲、もしくは素敵なメロディや歌詞など、耳元に流れてくる音楽に意識が集中してしまうような曲はトレーニング中に聴く音楽には向いていません。
目の前のトレーニングよりも曲の世界観に入り込んでしまい、「思うようにカラダが動かない…」「間違ったやり方で非効率になる…」などの失敗に繋がる恐れがあります。また、トレーニングに対する集中力が低下してしまうだけでなく、エクササイズ中であればケガに繋がる危険性もあるでしょう。

【2】テンポの激しい曲を選ばない

さらに、曲のテンポにも注意すべきです。
トレーニング中にカラダを動かすリズムと、聴く音楽のテンポが合っていればスムーズに行えますが、曲調が変わるタイミングやリズムの激しい曲は、カラダの動きと脳内のリズムに違いが生じて、ケガや非効率に繋がる可能性があるでしょう。

【シーン別】トレーニング中に聴く音楽の選曲方法

【シーン別】トレーニング中に聴く音楽の選曲方法
では、どのような曲がトレーニング中に聴く音楽として最適なのでしょうか。
もちろん、人それぞれ好みの音楽は異なりますので、ここではシーン別に選曲のポイントを解説していきます。

(1)ウォーミングアップ中に聴く音楽

トレーニングを始める前のウォーミングアップ時であれば、トレーニングに対するモチベーションが高まるような音楽の選曲がベストでしょう。例えば、皆さんご存知の「ロッキーのテーマ」などは、想像するだけで気分が高まりそうですよね。
その他にも、例えばオリンピックの時に流れていた曲や、サッカーW杯の時によく流れていた曲など、スポーツに関係している曲を選ぶと、ただ好きな音楽を聴くよりも一層トレーニングへのモチベーションを高められるでしょう。

(2)ハードな筋トレ中に聴く音楽

筋トレ中は、くれぐれも聴く音楽に意識が向かないように注意する必要があります。そのため、筋トレ中に聴く音楽としては、自分が大好きな曲というよりもアップテンポでリズムに乗りやすい曲を選ぶと良いでしょう。
テンポは人間の行動にも大きな影響を与えます。テンポがゆっくり目の曲を聴いている場合は動きも遅くなり、テンポの早い曲を聴いている場合は、自然と動きも早くなるもの。キビキビとメリハリをつけてトレーニングに取り組むのであれば、断然アップテンポな曲がおすすめです。

(3)有酸素運動中に聴く音楽

有酸素運動中は動きが単調になりやすいため、いかに運動時間を短く感じられるような曲を選ぶかが重要です。そのため有酸素運動へ取り組む時に聴く音楽としては、自分が好きなアーティストの曲、もしくは昔の思い出に浸れるような懐かしい曲を選ぶと良いでしょう。
例えば、自分がどのくらい運動したかを確認するためにトレッドミルやエアロバイクについている時計を見ながら行うと、不思議と時間が長く感じてしまうものです。
そこで、自分の大好きな曲をセレクトして順番を決めておけば、「この曲になったら大体何分走ったな…」「この曲で最後だからラスト頑張ろう!」など、モチベーション管理や時間の把握がしやすいという点でも効果的と言えるでしょう。
また、カラダの動きに合わせやすい曲をセレクトすると、より効率的にトレーニングができます。

(4)クールダウン中に聴く音楽

トレーニング終わりのクールダウン中に聴く音楽としては、心拍数を抑えリラックスできるような心地よいテンポの曲を選ぶと良いでしょう。
もしくは、よくヨガトレーニングなどで流れているヒーリングの音楽を活用するのもアリです。
そのような心に優しい音楽を聴けば、歌詞に意識をとられることもなく、筋肉の伸びを実感しながら効果的なストレッチができるでしょう。

音楽を聴いてトレーニング効果を高めよう

トレーニング中に音楽を聴くことは、誰でも手軽に行えるにもかかわらず、想像以上のメリット、いい効果をもたらしてくれます。
身近な音楽を上手に活用して、より快適に、楽しいエクササイズを目指しましょう。

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この記事のライター
和田 拓巳
和田 拓巳
プロスポーツトレーナー歴16年。 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガに関する知識も豊富でリハビリ指導も行っている。 医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関す...