今さら聞けない!初対面で恥をかかないスマートな名刺の受け渡しとは?

今年も新年度が始まり、新社会人の方はそろそろやっと自分の名刺を手にした!という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ビジネスマンの皆さんに、メンズファッションライターの丸山尚弓が、名刺交換の受け渡しのマナーについてご紹介したいと思います。ファッションっておしゃれな服装だけでなく、礼儀やお作法などマナーも含めて知っておくことが大切なんですよ!

正しい名刺交換の仕方、本当にできていますか?

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この春から新社会人になった方はもちろん、新しい役職についたり、部署異動で配属先が変わったりと、年度初めのこの時期は何かと仕事で「名刺交換」をすることも多いですよね。

「もう名刺交換の仕方なんて、そんなの知っているよ!」という方も、これができると一段上に見えるスマートな名刺交換の受け渡しについて、一緒におさらいしませんか?

名刺を渡すときのマナー

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名刺の交換をする際は、相手の胸の高さまで名刺を差し出してお渡しするのが基本的なマナーです。
基本はそれで構わないのですが、同時交換の場合は相手が名刺を差し出している位置より少し下から名刺を差し出すとベター。こうすることで「腰の低い丁寧な人だな」という好印象を植え付けることができます。

しかし、いくら相手よりも下から名刺を差し出すためにと、極端に腰や足を曲げすぎては「不慣れ」や「不恰好」という悪印象に繋がってしまいますので、あくまで名刺の位置だけ下から差し出すこと。やりすぎで相手の方へ失礼にならないよう注意しましょう。

また名刺交換の際、机やカウンターを挟んで行うことは「相手を尊重していない行為」として、大変失礼に値することですので、絶対にやってはいけません。必ずお相手の正面に立って名刺交換を行いましょう。

ただ名刺を渡すだけではダメ!

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名刺交換で、お相手の方に名刺を渡す際には両手でしっかりと名刺を持ち、相手の目を見て口頭でしっかり「社名・部署名・フルネーム」を名乗ると好印象です。

そして部長、新人など、同じ営業側の人間が複数いる場合は、一番上の役職の方から名刺を渡しにいくことも名刺交換のマナー。とくに自分より目上の方(役職が偉い人)には、必ず自分の方から先に名刺を差し出すようにしましょう。

名刺を受け取るときのマナー

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名刺を受け取るときに、まず気をつけたいことは、相手の会社のロゴや名前の上に指をベッタリ乗せて隠さないこと。些細なことで気づかずに、ついやってしまいがちですが、相手の方を尊重する意味でもとても大切な心遣いになります。
そして、名刺交換をした際にずっと名刺だけを凝視している方がたまにいらっしゃるのですが、名刺ではなく相手のお顔を見るのが一番大切な事なのは言わずもがなですね。

ちなみに現代の名刺交換では、通常この交互に交換するパターンがほとんどですが、お互い同時に名刺を差し出す「同時交換」のときには、それぞれ名刺を片手で持ち同時に名刺を差し出すやり方が正しいマナーとなります。

まず右手で自分の名刺を差し出し、左手で相手の名刺を受け取り、受け取ったら両手で名刺を持ち直し、左手を添えることも忘れずに。少し手元が忙しくなりますが、このやり方がスマートで上品、お相手の方にも好印象です。

相手から名刺を頂いたら?

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名刺交換した後に着席する場合は、頂いた名刺は自分から見て「左側」に綺麗に並べます。複数枚交換した場合は、相手の着席順に並べましょう。


そして相手の方が全て同じ会社内の人であれば、一番役職の偉い人から順番に並べること。その際、一番役職の偉い人の名刺を名刺入れの上に乗せることも決してマナー違反ではありませんが、基本的には名刺入れは何も乗せず、関係のない手前側の場所に置いておくのが無難でしょう。

とくに複数の会社の方々と一緒になってミーティングをする場合は、役職も同じでどちらが偉いという判断もつきにくく、名刺入れの上に誰か一人だけの名刺を置く行為は、他の方々への誤解・失礼を招く恐れもあります。複数の会社の方々と名刺交換をした際は、座った順番に一列平等に並べて置くようにしましょう。

もし名刺を忘れてしまったら?

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名刺交換の際に、名刺を忘れたり、切らしている等のトラブル…。
これは、もはやマナー以前の問題ですが、名刺の補充を怠ったり、お相手の会社の方々が予想以上に大人数で参加された場合など、時には非常事態のトラブルが発生してしまうこともあります。
その時の対応方法としては「生憎、先ほど名刺を切らしてしまいまして…申し訳ございません。」と伝えるやり方がスマートでオススメです。率直に「名刺を忘れました」と伝えるよりは、相手の方に好意的に解釈してもらえるはずです。
そして会社または席に戻ったら、すぐに相手先の会社の方々にお詫びのメールを差し上げましょう。さらに、電子メールではなく手書きの手紙に名刺を添えて郵送する方法だと丁寧なやり方で尚良し。
社会人のビジネスマンであれば、鞄やデスクの中、またはスーツのポケット等に予備の名刺入れと十分な名刺の枚数を常備しておくと、そんなつまらないミスも減りますね。

そして、もしお相手の方が名刺を忘れていた場合は、自分の名刺を渡した上で「あとで私のメールアドレスに連絡をください」と一言お伝えするのがスマートな対応方法です。

飲食店で名刺交換をする場合

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もし名刺交換を会社の中ではなく、喫茶店や接待先のレストランなど飲食店で行う場合は、他のお客様やお店の雰囲気を壊すなど、周りの方にご迷惑となる可能性もありますし、店内でも目立ってしまいスマートなやり方とは言えません。

飲食店での名刺交換は、着座として座ったまま交換しても失礼にはなりません。
その場合は「座ったままで失礼いたします」と必ず一言添えること。その一言で「礼儀は知っているけどあえてしないんだな」と理解してもらえます。

ただし、お相手の方が先に立ち上がった場合は、無理に着座に持ち込むのではなく、こちらも合わせて立ち上がり名刺交換を行いましょう。これでお相手の方の顔も潰さず、配慮のある名刺交換ができます。

常に名刺の点検を!

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名刺交換をする前には、名刺入れにいれてある名刺が汚れていないか確認する癖を持ちましょう。ビジネスマンにとって名刺は自分の顔と同じ!顔にごみがついていたら恥ずかしいですよね?名刺の扱いもそれと同じです。

また、部署異動や役職が変わった場合は、即座に保管場所すべての名刺を新しい名刺と総入れ替えするのがベスト。以前の部署・役職の名刺を相手の方に渡してしまっては、業務上のトラブル、また失礼にも値する行為ですので、必ず変更のタイミングに合わせて名刺も入れ替えするようにしましょう。

名刺交換は一期一会の気持ちで!

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「名刺交換をする相手とは、一生に一度しかないものという思いで行うべし」です!初対面時の名刺交換だけでご自分の印象が全て決まってしまうと言っても過言ではありません。

いただく名刺は相手の方の分身のつもりで受け取り、差し出す名刺は自分の分身という思いでお渡ししたいですね。また名刺交換では「自分から名刺を差し出す」ということを自分のルールとして決めてしまえば、常に謙虚な姿勢で名刺交換ができますよ。

マナーって覚えるだけでなくてその背景もわかると実践しやすいですよね!
そして名刺交換は、ビジネスマンとして出来て当たり前、基本中の基本だからこそ「知ったつもり」「分かったつもり」の心持ちが一番危険なことです。見た目に踊らされるのではなく、礼儀やお作法の中身もきちんと理解した振る舞い方を心掛けましょう。身近なシーンで役立つ紳士のマナー、おさらいも含めて是非見直してみてください。

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この記事のライター
丸山 尚弓(まるやま なおみ)
丸山 尚弓(まるやま なおみ)
美人すぎるメンズファッションライターとして活動中。メンズファッションを題材とした自身のFacebookは、コメントが女性目線で分かりやすいと好評で、紹介した商品には問い合わせが殺到する。ファッション初心者を「素敵な男性」へと優しく導くことが心情。ライター以外の活動として、メンズブランドの企画やブランディ...