筋肉量が落ちてきたことを示す「危険なサイン」3つ。筋肉減少が招くデメリットとは?

「仕事が忙しく、いつも家と職場の往復で1日が終わる…」「毎日の移動には車かタクシーを使う…」
そんな人が知らぬ間に陥りがちな運動不足。
そして、この運動不足によって起こるカラダの変化が筋肉量の低下です。

また普段の私生活において、体重や体脂肪の増減については敏感に感じれても、この筋肉量が低下してきたことを実感できる人はほとんどいないでしょう。
しかし、筋肉量の減少はカラダにさまざまなトラブルを引き起こします。
そこで今回は、筋肉量が落ちてきたことを示す危険のサイン3つと、筋肉が減ったことで日常生活に支障をきたすデメリットについてご紹介したいと思います。

筋肉量が落ちてきたサイン①|体力の低下

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まずは、「毎日歩いたり階段を上り下りする時に、息切れが激しくなった」また、「旅行バッグなど、重い荷物を持ち上げにくくなった…」など、自分で自覚できるほど以前に比べて明らかに体力の衰えを感じる場合は、筋肉量の減少が原因として考えられるでしょう。

中でも、重い物を持ち上げにくいなどの筋力低下は、運動不足の蓄積によって顕著に現れやすくなります。さほど体重変化がないにもかかわらず、以前より重い物が持ち上げにくくなった、疲れやすくなったなど体力の低下を感じる場合は、筋肉量が落ちてきているサインかもしれません。

筋肉量が落ちてきたサイン②|体重の減少

ダイエットに取り組み、体重が落ちている状況に「やった、痩せた!」と喜ぶ人も多いですが、極端な食事制限などによって落ちた体重には、脂肪以上に筋肉量の減少が多くみられます。

特にダイエットをしていて体重が落ちているけど、体脂肪率の変化があまりみられない…という人は要注意。その体重減少は、おそらく筋肉量が減ったことが要因です。

また、短いスパンで急激に体重減少が起きた場合も、筋肉量が落ちている可能性が高いので注意しましょう。

筋肉量が落ちてきたサイン③|腕や脚が細くなった

お腹周りの太さは変わらないのに、腕や脚が以前に比べて細くなっていると感じた場合も、筋肉量の減少が原因として考えらえれるでしょう。

運動不足が続いたからといって、筋肉はすぐに細くなるわけではありません。神経や筋力の働きが弱くなった後、徐々に筋肉が痩せ細っていくという順番で衰えていきます。

そのため、腕や脚が細くなってきたことを実感している時点で、すでに筋肉の内部がだいぶ衰え筋肉量が落ちてきている証拠なのです。腕や脚が細くなって喜んでいる場合ではありません。カラダは年齢の上昇に伴い、自然かつ着実に衰えているのです。

さて、ここからは筋肉量が減ったことで日常生活に及ぼすデメリットについて見ていきましょう。

筋肉減少が招くデメリット①|太りやすくなる

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筋肉量が減ったことで特に著しく減少してしまうのが、安静時に消費されるエネルギー「基礎代謝」です。
基礎代謝が低下することで、特に生活習慣に変化がない場合でも太りやすいカラダになってしまうでしょう。

これは筋肉量の減少に伴い、食事をした時に自然と消費されるエネルギーである「食事誘発性熱産生」が低下してしまうことも影響しています。
筋肉は、カラダ全体の中で最もエネルギーを消費する組織のため、筋肉量が減ることでその分エネルギーの消費量も少なくなってしまうのです。

ちなみに、短期間の無理なダイエットで痩せた後にリバウンドしやすくなってしまうのもこの理由が関係しています。

急激な体重減少により筋肉量が落ち、太りやすくなったカラダで食事量を元に戻すことによって、一気にリバウンドしてしまうというわけです。

食事の量は以前とたいして変化していないにもかかわらず体重が増えているようであれば、それは筋肉量が低下している可能性が考えられるでしょう。

筋肉減少が招くデメリット②|ボディラインが崩れる

どんなに痩せていても、筋肉量が減ったカラダではきれいなボディラインは作れません。体脂肪が少ないうえに、しっかり筋肉量がついている状態に仕上げることで真にカッコイイカラダが作れるのです。

中でも、見た目の影響を与えやすい胸の筋肉や肩の筋肉、露出の多い腕の筋肉などの部位は、筋肉量のあり・なしによってだいぶ外見の印象が変わってきます。

筋肉量が低下すれば、ボディラインのメリハリはなくなり、痩せていてもたるんだ締まりのない体型に見えてしまうでしょう。

筋肉減少が招くデメリット③|疲れやすくなる

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重い物を持ち上げるといった筋力は、単純に筋肉の太さ(筋断面積)と比例します。要は筋肉量が多く太くなっていれば筋力も強く発揮できるというわけです。

また、運動不足によって筋肉量だけでなく筋肉の持久力(筋持久力)や神経の伝達も弱くなり、体力の低下はどんどん進行してしまいます。

さらに筋肉は、姿勢を維持する役割も担っているため、筋肉量が低下すると猫背など姿勢の悪化を招き、より一層疲労を蓄積する原因にもなるでしょう。

特に筋肉量の衰えは、上半身よりも下半身に現れやすいもの。脚が疲れやすくなったり、長時間立っていられずすぐに座りたくなるようであれば、注意した方が良いでしょう。

筋肉減少が招くデメリット④|冷え性になる

筋肉の役割は、力を発揮するという働きだけではありません。体温を保持するために“熱”を生み出す役割も担っているのです。

どんなに外が寒くても、カラダが一定の体温を保てているのは、筋肉が体温を保つために熱を作っているから。その熱を作るための筋肉量が低下すれば、カラダが冷えやすくなってしまうのは当然です。

女性に冷え性が多いのは、男性に比べてもともとの筋肉量が少ないからといえます。そのため、男性も筋肉量が少なくなればカラダが冷えやすくなってしまうでしょう。

筋肉量の減少が、結果的に冷え性による“カラダのだるさ”や“内臓の不調を”引き起こしてしまう原因になるのです。

筋肉減少が招くデメリット⑤|将来的に関節を痛める

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人間の筋肉量は、日頃から特に運動やトレーニングをしなければ、たいてい20代をピークに1年におよそ1%ずつ細くなっていくといわれています。

若いうちであれば、筋肉量の低下による支障はほとんど感じないものですが、年齢を重ねるにつれ、徐々にカラダのトラブルやさまざまな不調が表面化していくことでしょう。

このように、加齢が原因で生じる筋肉量と筋力の低下のことを「サルコペニア」といいます。高齢化社会になっている現在、このサルコペニアによって日常生活を過ごすうえで介護が必要になる高齢者が増えています。

要介護とまではいわないものの、筋肉量や筋力が低下したことで、股関節や膝関節が変形して痛みを発症する「変形性関節症」や、歩幅の減少・歩行速度の低下など、私生活に支障をきたす影響を及ぼす可能性は極めて高いといえるでしょう。

基本的に運動不足が重なれば、人間の筋肉量は自然と落ちていくもの。逆に、過去・現在ふくめてトレーニング経験が多い人ほど、筋肉量は減少しにくくなります。
とある研究データによれば、運動不足が1ヶ月続くと筋肉量が徐々に低下し始めますが、トレーニング経験が長い人の場合、3ヶ月しても筋肉量の低下はほとんど見られないという報告があります。
また、トレーニングを再開した際も、トレーニング経験者の方が元に戻りやすいという研究データもあります。

日常生活や将来に渡ってリスクを伴わないよう、筋肉量の減少を感じる前に日頃からきちんとトレーニングで筋肉量の維持に努めましょう。

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この記事のライター
和田 拓巳
和田 拓巳
プロスポーツトレーナー歴16年。 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガに関する知識も豊富でリハビリ指導も行っている。 医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関す...