どうして髪は抜けるのか? 抜け毛のメカニズムから原因と対策を徹底解説!

お風呂の排水口に髪の毛が溜まっていたり、枕や布団に髪の毛が散らばっていたりすると、「どんどん髪がなくなる…」という不安、また「このままハゲるのか?」と心配になる男性もいるでしょう。
たしかに、昔と比べて抜け毛の量が増えた場合は、薄毛が進行している可能性も考えられますが、基本的に人間の髪の毛は、時間の経過とともに自然と抜け落ちる性質がありますので、それほど深刻に悩む必要はありません。

今回は、なぜ髪が抜けるのか? また年齢や性別によって抜け毛の本数に違いはあるのか? について解説したうえで、抜け毛の原因と抜け毛の量が増えやすい悪しき生活習慣、そして抜け毛予防の対策方法までを詳しくご紹介したいと思います。

抜け毛のメカニズム

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髪は「毛周期(もうしゅうき)」と呼ばれる毛が生え変わるサイクルに合わせ、発毛→成長→脱毛の順番を繰り返しています。
毛周期のサイクルは2年~6年程度が一般的とされており、髪1本ごとに生え変わりの期間が異なるため、間違っても頭髪の髪の毛が一気に抜け落ちるということはありません。

このように、髪の毛が抜けることはごく自然な現象であり、ただ毛周期のサイクルに合わせて生え変わりを繰り返しているだけという場合がほとんどですので、そこまで慌てる必要はないのです。

髪の毛が抜ける本数は? 年齢や性別によって違いはある?

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1日に抜ける髪の本数は、約100本といわれています。
また、基本的に抜け毛の本数は年齢や性別によっても違いはありません。
ただし、人間のカラダは加齢とともに基礎代謝が落ちるため、その影響で毛周期のサイクルも遅くなり、“発毛”や“成長”の過程が遅延することによって抜け毛の量も減ってくると考えられています。

ちなみに抜け毛は、髪を洗ったときや寝ている間だけではなく、普段の生活中も少しずつ髪が抜け落ちてくるため、健康な状態ではまとまった抜け毛に気づくことはありません。
もしシャンプー後など、特定の行動を起こしたタイミングで大量の髪が抜けるような場合は注意が必要でしょう。何かしらの原因で、突発的に抜け毛の量が増えている可能性が考えられます。

抜け毛が増える原因3つ

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男性の抜け毛が増える原因としては、次の3つが考えられます。

(1)男性型脱毛症(AGA)

男性型脱毛症は、男性ホルモンが関係している薄毛の原因です。頭皮の“5αリダクターゼ”という酵素と、男性ホルモンの“テストステロン”が結合し、毛周期に悪影響を及ぼす「ジヒドロテストステロン」が作られます。そしてこのジヒドロテストステロンは、髪の毛に栄養を供給する毛乳頭細胞の受容体に結びつき、髪の成長を短縮させるシグナルを出すのです。
そうすると、毛周期のうち成長期が短くなるため、太くてしっかりした髪が育ちにくくなります。そのような髪が多い箇所は、いわゆる薄毛の状態となり、頭皮が透けて見えてしまうというわけです。
ちなみに男性型脱毛症は、前髪の生え際や頭頂部から薄くなることが特徴のため、気になる人は一度鏡でチェックしてみましょう。

(2)脂漏性脱毛症(しろうせいだつもうしょう)

頭部の皮脂が増えると、マラセチア菌というカビの一種が増殖し、頭皮の赤みやかゆみ、フケなどを引き起こす脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)のリスクが高まります。そして炎症の症状が悪化すると、脂漏性脱毛症といって、髪の毛が抜けてしまう場合があるのです。
皮脂が増える原因としては、シャンプーの洗浄力が弱すぎる、糖質や脂質の摂りすぎ、ストレスによるホルモンバランスの乱れなどが挙げられます。

(3)抜毛症(ばつもうしょう)

抜毛症とは、自分の体毛を自ら抜いてしまい、髪が薄くなったり頭皮が見えるようになったりする病気のことをいいます。髪を抜いてはいけないとわかっていても、自分を抑えることができません。
この抜毛症になる原因はさまざまありますが、主に日常生活で受けるストレスが大きく関係しています。


では、抜け毛の原因を知ったところで、ここからは抜け毛の量が増えやすい男性の悪しき生活習慣について6つチェックしてみましょう。

その①|生活習慣の乱れ

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まずは睡眠不足や栄養不足など、日々の生活習慣が乱れると髪の栄養状態が悪くなったり、基礎代謝が乱れたりして抜け毛の量が増えていく可能性が高まります。

とはいえ、睡眠不足や栄養不足なだけで、抜け毛が増えるわけではありません。そのような不規則な生活が長く続くことで、髪への悪影響が抜け毛として現れるようになるのです。

仕事の残業でいつも夜遅くに帰宅している、とにかく忙しくて寝る時間が確保できない、昼も夜も外食やコンビニ飯に頼りがち……という男性は、まず身のまわりのライフスタイル環境・状況を変えることに努めましょう。

その②|冷えや運動不足

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身体が冷えると、カラダの血行が悪くなります。血液には、酸素と栄養が含まれており、血流の循環を良好にすることで、全身の皮膚や臓器などを健康な状態に保つことができるのです。
そして血液の巡りが悪くなると、髪に必要な栄養を頭皮へ十分に送れなくなり、髪の成長に支障をきたす可能性が高まります。
冷えといえば、本来は冬をイメージする人も少なくないでしょう。しかし身体の冷えは、冬の期間だけではなく、夏も同じようにエアコンや扇風機によって身体を冷やす恐れがありますので十分に注意しましょう。

また、運動不足は筋力の低下に繋がるため、血液の循環に支障をきたし、結果的に抜け毛の増加をもたらします。
とくに普段からデスクワークの仕事が多い男性は、どうしても運動不足になりやすい傾向がありますので、意識的に歩いたり体を動かす機会を持つよう心がけましょう。

その③|喫煙・飲酒

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タバコを吸う喫煙は、身体の血管を収縮させることで血流の低下を招くため、自然と抜け毛の原因になります。

また飲酒によるアルコールの摂取は、髪の生成に必要な亜鉛の消費を増加させるため、亜鉛不足による抜け毛の原因に繋がります。さらにアルコールを分解する際、髪の主成分である“システイン”と“メチオニン”が消費されることで、髪の生成に悪影響を及ぼす可能性もあるのです。

そしてこの喫煙や飲酒は、依存性が高く習慣化しやすいため急にやめることがとても困難です。ストレスの蓄積が根本的な原因で飲酒や喫煙が増えている場合、まずはストレスの解消に努めるのが賢明でしょう。

その④|整髪料をつけたまま寝る

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整髪料には多くの油分が含まれているため、しっかり落とさないで寝ると、頭髪に雑菌が増えて頭皮の赤みやかゆみ・フケなどの症状に繫がる可能性が考えられます。また整髪料でヘアスタイルを整えた結果、髪の毛が絡まりあった状態で枕に擦れたり寝返りを打つと髪にダメージを受け、場合によってはそれが直接的な原因で髪の毛が抜けてしまう恐れもあるでしょう。

さらに整髪料をつけたまま寝ることで、枕に整髪料が付着して不潔な状態となります。その枕を毎日くり返し使うことで、頭皮にトラブルが起こることも予想されます。
とくに水分がほとんど含まれていないマットタイプの整髪料は、シャンプーをしても中々落ちないため注意が必要です。

その⑤|髪を濡らしたまま寝る

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髪が濡れた状態は、髪を守るキューティクルが開いており、外的刺激によって髪がダメージを受けやすくなっています。その状態で寝てしまうと、枕によって髪の毛が摩擦されて髪が痛むのです。また、髪が濡れた状態では枕に雑菌が増えやすいため、赤みやフケなどの原因となり、結果的に抜け毛が増える可能性もあります。

髪の毛を完全に乾かす必要はありませんが、とくに髪が長めの男性は、自然に乾く程度までタオルドライとドライヤーでしっかり髪の毛を乾かしてから就寝するようにしましょう。
また髪の毛に直接、また近くでドライヤーを当てる行為も、髪や頭皮のダメージに繋がるため注意が必要です。

その⑥|過度なストレスを受ける

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毎日の生活で過度なストレスを受け続けていると、身体の自律神経が乱れ、リラックスすべきときにも気が立ってしまいます。
たとえば、寝たくても寝つきが悪く睡眠不足になったり、血流が低下して髪が栄養不足の状態になったりします。

また人間のストレスは、寒さ・暑さ・疲労・精神的ショックなどいろいろな刺激によって生じるため、完全に防ぐことはできません。
新しい仕事・職場の人間関係・引っ越し後の新生活・はじめての同居生活・慣れない育児など、さまざまな理由でストレスが蓄積され、抜け毛の原因に繋がる可能性が考えられるでしょう。

とくにストレスは、自覚症状が低く、自分で溜まっていっていることになかなか気づけない場合もあるため注意が必要です。

抜け毛の対策方法6つ

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抜け毛の量が増えて気になる場合は、その原因に応じた対策が必要です。また、将来的な抜け毛や薄毛を予防するためにも、健康な髪が生える頭皮環境を整えましょう。抜け毛の対策方法は次の6つです。

(1)クリニックを受診する

以前と比べて、あきらかに抜け毛の量が増えてきた場合は、まず原因を突き止めるためにクリニックを受診しましょう。
中でも「男性型脱毛症(AGA)」と診断された場合は、薬などによる専門的な治療を受けることが大切です。育毛剤などを使った、自宅の対策ケアだけでは薄毛の進行は止められませんので、医師のアドバイスに従うことをおすすめします。
また、「脂漏性脱毛症(しろうせいだつもうしょう)」と診断された場合も、基本的にはクリニックで治療を受けなければなりません。軽い赤みやかゆみではなく、症状が悪化している可能性も考えられますので、安易に自己判断で薬を塗らないようにしましょう。
そして、「抜毛症(ばつもうしょう)」は皮膚科と心療内科との連携が必要といわれています。皮膚科で髪を抜いたところに起きている症状を抑えつつ、心療内科で新たな抜毛を防ぐための治療を行います。

(2)睡眠習慣を整える

睡眠の習慣を整えることで、頭皮のターンオーバーが正常な状態になり、健康な頭髪環境を維持しやすくなります。ターンオーバーとは髪が生まれ変わるサイクルのことで、このターンオーバーが乱れてしまうと頭皮がダメージを受けやすくなるのです。
早寝早起きだけではなく、睡眠の質を高めることも意識しましょう。朝までぐっすり眠れるように、寝る前のスマホやパソコンの使用は控え、食事は寝る3時間前までに済ませておいてください。

(3)ストレスを溜めないようにする

過度なストレスを感じる前に、こまめにリフレッシュすることが大切です。十分な睡眠時間を確保したり、趣味を楽しむほか、カラオケや音楽鑑賞、瞑想などさまざまなリフレッシュ方法があります。
また、適度な運動も血流を促進させることで抜け毛予防に役立ちますので、ストレス解消とあわせて習慣づけるといいでしょう。

(4)栄養バランスの取れた食事をする

タンパク質やビタミン類・亜鉛は、いずれも髪の成長に欠かせない栄養素です。他にも肉、魚、魚介類、大豆類、野菜、果物などをバランスよく食べましょう。忙しくて栄養バランスまで考えていられない場合は、サプリメントで補うことをおすすめします。

(5)飲酒や喫煙を控える

抜け毛が気になる男性は、髪に悪影響を及ぼす飲酒や喫煙は控えましょう。急にやめることは難しく、ストレスにも繋がるため、少しずつ減らしていくことが大切です。また、依存傾向がある場合は、クリニックに相談することをおすすめします。

(6)頭皮マッサージをする

頭皮マッサージは、頭皮の血流を促し、髪に行き渡る栄養の供給率を高められます。
頭皮マッサージのやり方としては、まず耳の後ろに親指を置き、両手で頭を包み込み、そのまま親指以外の4本の指で円を描くようにマッサージしましょう。
また、頭部全体をリズミカルに指の腹で叩いたり、気持ちよく感じるところを押したりするやり方もおすすめです。あまり難しく考えすぎず、自分が心地いいと感じる方法でマッサージを習慣づけることを心がけましょう。

髪の毛が抜けてしまうのは自然な現象ですが、目に見えて抜け毛の量が増えてきた場合は、クリニックで診察を受けた方がいいでしょう。
抜け毛の原因におうじて専門の治療を受けつつ、生活習慣の改善や自宅の対策ケアに取り組むことで、より効率的に抜け毛を減らせる可能性があります。
いつまでも若々しい髪を保つためにも、少しでも「あれ…ちょっと量増えてきたかも?」と違和感を感じる男性は、早め早めの行動を心がけましょう。

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この記事のライター
加藤良大
加藤良大
歴7年のフリーライター。アパレル企業からライターに転身し、医師監修記事の元原稿や美容記事の執筆本数は10,000本を超える。前職の経験を活かし、ファッション記事、ビジネス記事など幅広く手掛ける。