寒い日は手放せない! コーデュロイ生地の特徴と、正しい着こなしコーデの作り方

秋から冬そして春にかけて、寒い季節のファッションシーンでよく見かける「コーデュロイ生地」。
このコーデュロイ生地を使った洋服にも、トップス・パンツ・セットアップなどさまざまあります。
今回は、寒い日には手放せないコーデュロイ生地の特徴と、コーデュロイ生地を使った着こなしコーデの作り方についてご紹介したいと思います。

コーデュロイ生地とは?

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コーデュロイ生地とは、パイル織物にカテゴリー分けされる生地の一つ。
このパイル織物とは、タオル地のように毛足が長くふんわりとした手触り感が特徴的な素材のこと。

その中でも寒いシーズン向けに厚手の素材で作られ、縦に高低の畝(うね)と呼ばれる波状に連なった見た目のある生地のことを「コーデュロイ」と呼びます。

ちなみに同じ縦畝(たてうね)の生地には、主に春夏のシーズンに着用する“シアサッカー”や“コードレーン”もありますが、それらの生地との違いとしては、毛足の長いパイル織物を使用するコーデュロイ生地の方が、生地の製造過程において素材の中に空気をたっぷり含むため、生地全体が厚手で保温力が高いものに仕上がるという点が挙げられるでしょう。

またコーデュロイの生地で作られた洋服は、基本的に家庭内での洗濯が可能な点と、よくウールやシルク生地に起こりがちな虫食いなどの被害がない点もメリットの一つに挙げられます。

加えて、万が一畝(うね)が摩擦などで潰れてしまってもスチームアイロンで浮かすようにアイロンを当てればすぐに畝が復活し、お手入れの手直しが簡単な点もコーデュロイ生地の魅力の一つと言えるでしょう。

コーデュロイ生地の特徴

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コーデュロイ生地の素材は、綿100%が基本。
特に生地の厚みや滑らかな手触り感と、摩擦に耐えられる耐久性の強さの部分において、コーデュロイ生地には綿が一番しっくりとくると言われています。

また近年においては他にも、ウールやレーヨンの素材をベースに作られテロンとした光沢感が特徴的なコーデュロイ生地や、ポリウレタン素材を2~4%程度ブレンドして作られ、ストレッチ性が特徴的なコーデュロイ生地も登場。
コーデュロイ生地においては綿100%がスタンダードではありますが、見た目や手触り感、・着心地や履き心地の観点から自分好みのものを選ぶと良いでしょう。

さらにコーデュロイ生地最大かつ独特な特徴である“畝(うね)”には、太さも大小さまざまあり、「ウエル」と呼ばれる“生地1インチ(=2.54㎝)幅の中に何本の畝が入るか”、で太さの基準が決まります。
つまり1インチの幅に畝がたくさん入れば畝は細く、逆に畝の本数が少なければ畝は太くなるというわけです。

ちなみに一般的には、畝が細くなるほどドレス寄りのファッション、太くなるとカジュアル寄りのファッションとなりますので、コーデュロイ生地の洋服を買う際の参考にぜひ覚えておいてください。

コーデュロイ生地の「パンツ」を着こなすコツ

ここからは、コーデュロイ生地を使った洋服の着こなしコーデについて。

まずはコーデュロイ生地を使用したアイテムの中でも最もメジャーな「パンツ」ですが、コーデュロイ生地のパンツを穿く際は、上着に羽織るトップスとボリューム感を合わせて着こなすことがコツです。
コーディロイ生地の特徴としては、素材の生地が厚く必然的にボリュームが出てしまうこと。

そのため秋冬春にかけた寒いシーズンにおいては、中綿の入ったダウンジャケットや厚手のウール素材を使用したチェスターコートがよく似合うでしょう。
またトップスにおいても、ローゲージのニットやツイードのジャケットなど、太い毛糸で織ったものや重ね着で上半身にボリュームをもたせた着こなしがおすすめです。

反対に細身のレザージャケットやハイゲージのニットをトップスに着る際は、コーデュロイのパンツは細畝の生地を合わせるとスッキリとおしゃれに仕上げることが出来るでしょう。

コーデュロイ生地の「アウター」を着こなすコツ

コーデュロイ生地を使用したアウターを羽織る際のコツは、インナーとパンツは無地のものを合わせるか、柄物であればストライプ柄を選ぶことです。

コーデュロイ生地は“太畝”・“細畝”に関係なく、たとえプリント柄などのデザインが入っていないものでも、意外なほどタテジマの模様を主張します。例えばチェック柄のパンツやボーダー柄のインナーなどは、タテジマのコーデュロイ生地と相性が悪く、互いに喧嘩してしまうため出来るだけ避けた方が無難でしょう。

コーデュロイ生地は、ある意味ストライプ柄の一種と解釈し、コーディネートの中に取り入れるアイテムは一点までと控えた方が、全体の着こなしがごちゃごちゃせずに済みます。

コーデュロイ生地のアイテムを組み合わせる際は「細畝のパンツ×細畝のアウター」「太畝のパンツ×太畝のアウター」と心得ておきましょう。

コーデュロイ生地の「セットアップ」を着こなすコツ

コーデュロイ生地の洋服を上下で組み合わせると、セットアップ風のコーディネートが作れます。
しかもこのコーデュロイ生地のセットアップコーデは、デニム生地のセットアップほどクドく無く、ビジネススーツほど堅苦しくならない、肩の力を抜いて着こなせるというメリット付き。

特に黒色のセットアップコーデは、例えばウールのギャバジンや平織りの生地で作ると、どうしても全体がカチッと堅苦しい印象になりがちですが、コーデュロイ生地でセットアップコーデを作れば、シックの中にも適度にカジュアル感があり、デイリーユーズとして使えるほどビジネスマンは重宝するはず。
中でも肩パットの入っていないアンコンジャケットと、センタープレスラインを入れないパンツ、それぞれ単品を一枚ずつ持っておくとセットアップコーデも作りやすく便利に使えます。

またコーデュロイ生地でセットアップコーデを作る際のインナーには、カッターシャツよりもTシャツやタートルネック・ヘンリーネックなど、カジュアル寄りなものがよく似合うでしょう。

今回は、秋冬春など寒いシーズンのファッションアイテムとしておすすめしたい「コーデュロイ生地」の特徴と、コーデュロイ生地を使用したトップス・パンツ・セットアップそれぞれの着こなしコーデについてご紹介しました。

世の中にはさまざまな素材があり、新しい生地もどんどん開発されていますが、ことコーデュロイの生地に関してはおよそ数百年の歴史があります。
ぜひ寒い日の着こなしには、耐久性や保湿力に優れたコーデュロイ生地の洋服をフル活用していきましょう。

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この記事のライター
ヨシカズ
ヨシカズ
DCブランドのコレクター。 MENDYのアンバサダーとして「ファッション」をテーマに執筆活動しています。