プロが教える! 筋トレ後に効率よく筋肉をつけるために意識すべき「食事戦略」とは?

カラダ作りのための筋トレに取り組むのであれば、筋トレの効果をより高めカラダに筋肉がつきやすくなるよう「食事」にも気を配りたいもの。
今回は、筋トレに励む人が気をつけるべき「食事戦略」のポイントについてご紹介したいと思います。

筋肉をつけるためには「タンパク質」の摂取が不可欠

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体脂肪を全く付けずに筋肉を増やしていくことがカラダづくりの理想ですが、そう上手くはいかないものです。筋肉をつけようとすれば、やはりそれなりの体脂肪も比例して増加してしまうもの。

そのため、初めのうちは多少体脂肪が増えてしまっても構いませんので、体脂肪が増えていくことを前提とした食事戦略を立てていきましょう。

まず筋肉を増やしたいのであれば「タンパク質」の摂取が欠かせません。この「タンパク質」は筋肉を作り出すための栄養素だからです。

いくらハードに筋トレを行っていても、タンパク質の摂取量が足りていなければ効果的に筋肉はつきませんし、筋トレの成果も十分に実感しにくく、結果的に非効率さを生んでしまいます。

■「タンパク質」を豊富に摂取できる食材とは?

タンパク質は主に肉や魚、卵、大豆、牛乳やチーズなどの乳製品に多く含まれています。
中には、肉を食べると太ってしまうなどの懸念を抱く人もいるようですが、実際のところ肉は炭水化物に比べてタンパク質の量が豊富で、多めに摂取しても脂肪になりにくいため心配はいりません。特に筋トレ中の方は積極的に肉を摂取した方が良いでしょう。

■「食が細い人」はプロテインを活用する

よく筋トレ中の方で「なかなか筋肉がつかない…」と嘆く人を見かけますが、その多くは食が細いことが原因です。
そんな普段摂取する食事の量が元々少ないという人は、プロテインを積極的に活用すると良いでしょう。
たまに「アスリートでもないのにプロテインなんて…」とプロテインに対して変な抵抗感を持つ人もいますが、そもそも“プロテイン”とは「タンパク質」のことを指し、肉や魚を食べていることと同じなのです。
その上プロテインの場合は、必要のない脂質や糖質はカットされていますので、効率よくタンパク質だけを摂取できるという優れた栄養補助食品なのです。

プロテインにはいくつかの種類がありますが、その中でも筋肉づくりに特にオススメなのが『ホエイプロテイン』と呼ばれるもの。このホエイプロテインは体内への吸収が早く、摂取したタンパク質が筋肉の元として活用されやすいのが特徴です。
商品名

初心者にオススメの「ホエイプロテイン」

目安にすべき「タンパク質」の摂取量

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では、効果的に筋肉をつけるためには、タンパク質を1日のうちでどれくらい摂取すれば良いのでしょうか。

筋肉作りのための理想的なタンパク質の摂取量としては、除脂肪体重×2~3gが目安。
※除脂肪体重(じょしぼうたいじゅう)とは、カラダの全重量から体脂肪を除いた指標のこと。

仮に、【体重が60kg・体脂肪率20%】の人の場合は、
除脂肪体重は 60-(60×0.2)=48kg ということになります。

そのため1日に摂取するタンパク質の適量としては 48×2~3=96~144g が目安の指標となります。

さらにこれを3食で分割すると、“毎食30g以上”のタンパク質を摂取する必要があるという計算が成り立ちます。
ただ現実的に、毎食30g以上のタンパク質を摂取しようと考えると、調理や食材の用意など結構面倒に感じることが多く、そのためプロテインなどの栄養補助食品を活用してより効率的にタンパク質量を摂取した方が楽というわけです。

筋肉をつけるための「食事戦略」で重視すべき3大ポイント

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筋トレとタンパク質の摂取により、ある程度カラダが大きくなってきたら、今度は余分な体脂肪をそぎ落とし引き締まったボディ作りに取り組む必要があります。そのための食事戦略も、基本的には脂肪を落としていくことに重点を置いた目標設定を組み立てましょう。具体的に意識すべきポイントは次の3つになります。

(1)1日に摂取すべきカロリー数を把握する

まず体脂肪を落としながらカラダを絞っていくためには、今までよりも1日あたりの摂取カロリーを減らしていかなければなりません。

基本的な考え方としては、除脂肪体重×40を目安に摂取カロリーを設定することがオススメです。
たとえば先ほどの【体重が60kg・体脂肪率20%】がモデルの男性であれば、除脂肪体重48kg×40=1920kcalが1日に摂取すべき目安のカロリー数となりますので、そのカロリー数を基準に、食事のメニューや栄養バランスを組み立てていくと良いでしょう。

(2)1日あたりの食事回数を増やす

「食事の回数を増やしたら太ってしまうのでは…」と懸念を抱く人もいるかもしれません。しかし、実は食べる量(摂取カロリー)を変えずに食べる回数を分割することによって、体脂肪を減らす効果が期待できるのです。

これには“インスリン”というホルモンの働きが関係しています。空腹の状態で食事を摂ると血糖値が急上昇し、血糖値を抑えるためにインスリンが多く分泌されます。インスリンは脂肪を蓄積する働きも持っているため、インスリンの分泌が多いことで体脂肪がつきやすくなってしまうのです。

そのため、意図的に食事の回数を増やすことによって血糖値の急上昇を防ぎ、インスリンの分泌を抑えることができます。
そしてこの食事スタイルは、インスリンの分泌によって身につくはずの筋肉が分解されてしまうリスクを防ぐ効果も期待できるため、筋肉の量を保ちながら余分な脂肪を落としたい時などには特にオススメしたい方法です。

(3)炭水化物の摂取量をコントロールする

体脂肪を落とす段階に入ったら、今度は炭水化物の摂取量をコントロールしていきましょう。炭水化物はカラダのエネルギー源となる大切な栄養素ですが、多く摂り過ぎることによって必然的に体脂肪の蓄積も上がってしまいます。

一部では炭水化物を一切摂取しないという少々強引なダイエット手法も広がっていますが、体脂肪を落とす上で炭水化物を全く摂取しないというやり方はオススメできません。


望ましいやり方としては、たとえば意識的に夜の時間帯に摂取する炭水化物量を減らす、もしくは炭水化物を高GI値の食品から低GI値の食品に切り替えるなど、炭水化物の摂取量を賢くコントロールすることで、筋肉量を減らさずに体脂肪を落としていくことは可能です。

栄養の摂取配分で意識すべき「PFCバランス」とは?

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これまでの説明で、食事の摂り方は理解できても、実際に「タンパク質」「炭水化物」「脂質」はそれぞれどのぐらいの量を摂取すればいいのか…その最適な配分に悩みをもつ人もいるのではないでしょうか。
そこでここからは、より効果的に筋肉をつけたいという人のために『各栄養素毎の最適な摂取バランス』についてご紹介したいと思います。

まず栄養素の摂取バランスに取り組む上では「PFCバランス」と呼ばれる考え方が参考になります。

PFCバランスとは、三大栄養素である「P=たんぱく質」「F=脂肪」「C=炭水化物」が、摂取カロリーの中でどれくらいの割合を占めているかを表した比率のこと。

実は厚生労働省においても、生活習慣病の予防・改善の指標となる三大栄養素の目標量を、「エネルギー産生栄養素バランス」として以下の通り提示しています。

●タンパク質:13~20%
●脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)
●炭水化物:50~65%


ただし厚生労働省が公表している各値は、あくまでも“生活習慣病予防”という観点のもの。
筋トレなどの運動によって効果的に筋肉をつけたいのであれば、この各数値のバランスを以下の通り少し調整する必要があります。

■「タンパク質」の摂取量は、除脂肪体重×2~3gを目安にする

まず摂取カロリーのバランスを考慮する上で、タンパク質の量は必ず一定数確保することを意識しましょう。タンパク質の摂取目標量は先ほど紹介したように【除脂肪体重×2~3g】が目安となります。
通常タンパク質は、だいたい1gあたり4kcalのエネルギー量。モデルケース(【体重が60kg・体脂肪率20%】)の場合ですと、タンパク質96g~144gで約384~576kcalの摂取量となります。

■「脂質」の摂取量は、必要以上に減らさないようにする

体脂肪を落とすための食事戦略として、意図的に脂質の摂取を抑えようとする人も多いと思いますが、必要以上に脂質を減らすことはオススメできません。

脂質は全体のカロリーの15~20%程度を目安に摂取しましょう。
糖質は1gあたり9kcalあるため、モデルケース(【体重が60kg・体脂肪率20%】)の場合ですと、約288~384kcalが目安の摂取量となります。

■「炭水化物」の摂取量は、全体カロリーから差し引いて調整する

摂取カロリーの残りは、全て炭水化物の食事で補います。先ほどの1日に摂取すべき全体カロリーからタンパク質と脂質のカロリーを引いたものを炭水化物の摂取量として計算しましょう。

【基本摂取カロリー1920kcal】-【たんぱく質(384~576)】-【脂質(288~384)】=960~1248kcalという計算になります。


炭水化物は1gが4kcalですので、炭水化物は約240~312gの摂取量が目安ということになります。

PFCバランスは、基本的な食事バランスを計算する際に役立ちます。
効果的に筋肉をつけたいのであれば、食事の量だけではなく食事の内容や配分を調整するためのPFCバランスにも目を向けた上で食事戦略を組み立てるようにしましょう。

筋肉がつきやすい、栄養補給のベストタイミングとは?

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筋トレによって効果的に筋肉をつけるための最大のポイントは、筋肉がつきやすいタイミングでの適切な栄養補給にあります。
そのベストタイミングこそが、まさに筋トレ直後。

筋トレ直後は、必然的に成長ホルモンが多く分泌されるため、そのタイミングでタンパク質を体内に補充することによって効率よく筋肉に変えることができます。

そしてタンパク質を摂取するベストタイミングは、筋トレ直後の30分。逆に筋トレを終えてから2時間以上が経過すると、筋肉がつきやすい効果も薄まってしまいますので、早め早めにタンパク質を摂取することを心掛けましょう。
特に筋トレなどの運動直後にタンパク質を摂取するのであれば、固形物の食事よりも飲料タイプのプロテインの方が体内に取り込みやすいのでオススメです。

カラダ作りにおいては、トレーニングの中身以上に大切な「食事」。特に筋トレなどの運動に励む人にとっては、壊したカラダを強くするのが食事の主な役割です。
今回ご紹介した、筋トレ後に摂取すべき食材・食べ方・栄養バランス・食べるタイミングなど、それぞれの食事戦略をきちんと守り実践することで、より効率的にかつ本物の筋肉をつけることが可能になります。
トレーニングの中身同様、毎日の食事にも気を配り、自分が理想とするカラダ作りに取り組みましょう。

健康・メンズ美容 #筋トレ #筋肉 #食事

この記事のライター
和田 拓巳
和田 拓巳
プロスポーツトレーナー歴16年。 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガに関する知識も豊富でリハビリ指導も行っている。 医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関す...