
プロが徹底解説! 筋トレ後に効率よく筋肉をつけるための「食事戦略」とは?
ダイエットや肉体改造に取り組むうえで欠かせないのが、筋トレです。
しかし、ただ単にトレーニングで追い込むだけでは、効率よく筋肉はつきません。
より効果的に筋力アップをはかりたいのであれば、毎日の食事に気を配りましょう。
今回は、日々筋トレに励む人が知っておきたい、食事のメニュー設計から摂取する時間帯や量の目安まで、スポーツトレーナーの視点から「食事戦略」のポイントを詳しく解説していきます。
しかし、ただ単にトレーニングで追い込むだけでは、効率よく筋肉はつきません。
より効果的に筋力アップをはかりたいのであれば、毎日の食事に気を配りましょう。
今回は、日々筋トレに励む人が知っておきたい、食事のメニュー設計から摂取する時間帯や量の目安まで、スポーツトレーナーの視点から「食事戦略」のポイントを詳しく解説していきます。
筋肉をつけるには「タンパク質」の摂取が欠かせない!

そのため、はじめのうちは多少体脂肪が増えてしまっても構いませんので、体脂肪が増えていくことを前提とした食事戦略を立てていきましょう。
まず筋肉をつけるには「タンパク質」の摂取が欠かせません。この「タンパク質」は、筋肉を作り出す栄養素だからです。
いくらハードなトレーニングメニューで筋トレを行っても、タンパク質の摂取量が足りていなければ効率よく筋肉はつきませんし、結果的に筋トレの成果が実感できず長続きしない可能性があるでしょう。
「タンパク質」を豊富に摂取できる食材とは?

中には、肉を食べると太ってしまうなどの懸念を抱く人もいますが、実際のところ肉は炭水化物に比べてタンパク質の量が豊富で、多めに摂取しても脂肪になりにくいためさほど心配はいりません。むしろ肉体改造で筋トレが習慣化している人は、積極的に肉を摂取した方が良いでしょう。
食が細い人は「プロテイン」を活用する

このように、普段から食事の摂取量が少ない人は、代替としてプロテインを積極的に活用しましょう。
たまに「アスリートでもないのにプロテインなんて…」とプロテインに対して変な抵抗感を抱く人もいますが、そもそもプロテインとは「タンパク質」のことを指し、肉や魚を食べていることと同じなのです。
さらにプロテインの場合、必要のない脂質や糖質がもともとカットされているため、タンパク質だけを効率よく摂取したい方に適した栄養補助食品なのです。
プロテインにはいくつかの種類がありますが、その中でも筋肉づくりにオススメなのが『ホエイプロテイン』と呼ばれるもの。このホエイプロテインは体内への吸収が早く、摂取したタンパク質が筋肉の元として活用されやすいのが特徴です。
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1日あたりの「タンパク質」はどのぐらい摂取すべき?

※除脂肪体重(じょしぼうたいじゅう)とは、カラダの全重量から体脂肪を除いた指標のこと。
例えば、【体重が60kg・体脂肪率20%】の人の場合は、
除脂肪体重は 60-(60×0.2)=48kg という計算になります。
そのため、1日に摂取するタンパク質の適量としては 48×2~3=96~144g が目安の指標となります。
さらにこれを3食で分割すると、“毎食30g以上”のタンパク質を摂取する必要があるという計算が成り立ちます。
ただ現実的に、毎食30g以上のタンパク質を摂取しようと考えると、調理や食材の用意など結構手間に感じることも多く、そのためプロテインなどの栄養補助食品を活用してタンパク質を摂取した方がより効率的というわけです。
カラダを引き締める「食事戦略」のポイントとは?
筋トレとタンパク質の摂取により、ある程度カラダが大きくなってきたら、今度は余分な体脂肪をそぎ落とし引き締まったボディ作りに取り組む必要があります。ここからは、カラダを引き締めるうえで意識したい「食事戦略」のポイントを解説していきます。
(1)1日に摂取すべきカロリー数を正確に把握する

基本的な考え方としては、除脂肪体重×40を目安に摂取カロリーを設定することがオススメです。
たとえば、先ほどと同じ【体重が60kg・体脂肪率20%】がモデルの男性であれば、除脂肪体重48kg×40=1920kcalが1日に摂取すべき目安のカロリー数となりますので、そのカロリー数を基準に、食事のメニューや栄養バランスを組み立てていくと良いでしょう。
(2)1日あたりの食事回数を増やす

これには“インスリン”というホルモンの働きが関係しています。空腹の状態で食事を摂ると血糖値が急上昇し、血糖値を抑えるためにインスリンが多く分泌されます。
インスリンは脂肪を蓄積する働きも持っているため、インスリンの分泌が多いことで体脂肪がつきやすくなってしまうのです。
その特徴も踏まえ、意図的に食事の回数を増やすことで、血糖値の急上昇を防ぎ結果インスリンの分泌を抑えることができるでしょう。
そして、この食事スタイルはインスリンの分泌によって身につくはずの筋肉が分解されてしまうリスクを防ぐ効果も期待できるため、筋肉の量を保ちながら余分な脂肪を落としたい時などには特にオススメしたい方法です。
(3)炭水化物の摂取量をコントロールする

一部では炭水化物を一切摂取しないという少々強引なダイエット手法も広がっていますが、体脂肪を落とす上で炭水化物を全く摂取しないというやり方はオススメできません。
望ましいやり方としては、たとえば意識的に夜の時間帯に摂取する炭水化物量を減らす、もしくは炭水化物を高GI値の食品から低GI値の食品に切り替えるなど、炭水化物の摂取量を賢くコントロールすることで、筋肉量を減らさずに体脂肪を落としていくことは可能です。
栄養の摂取配分で意識すべき「PFCバランス」とは?
ここまでの説明で、食事の摂り方は理解できても、実際に「タンパク質」「炭水化物」「脂質」はそれぞれどのぐらいの量を摂取すればいいのか? その最適な配分に悩みをもつ人もいるのではないでしょうか。そこでここからは、より効率的に筋肉をつけたい人のために『各栄養素の最適な摂取バランス』について紹介していきます。
PFCバランスとは?

PFCバランスとは、三大栄養素である「P=タンパク質」「F=脂肪」「C=炭水化物」が、摂取カロリーの中でどれくらいの割合を占めているかを表した比率のこと。
実は厚生労働省においても、生活習慣病の予防・改善の指標となる三大栄養素の目標量を、「エネルギー産生栄養素バランス」として以下の通り提示しています。
●タンパク質:13~20%
●脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)
●炭水化物:50~65%
ただし、厚生労働省が公表している各数値はあくまでも“生活習慣病予防”という観点のもの。
筋トレなどの運動で効率よく筋肉をつけたいのであれば、この各数値のバランスを以下の通り少し調整する必要があります。
「タンパク質」の摂取量は、除脂肪体重×2~3gを目安にする

通常のタンパク質は、だいたい1gあたり4kcalのエネルギー量。モデルケース(【体重が60kg・体脂肪率20%】)の場合ですと、タンパク質96g~144gで約384~576kcalの摂取量となります。
「脂質」の摂取量は、必要以上に減らさないようにする

脂質は、全体カロリーの15~20%程度を目安に摂取しましょう。糖質は1gあたり9kcalあるため、モデルケース(【体重が60kg・体脂肪率20%】)の場合ですと、約288~384kcalが目安の摂取量になります。
「炭水化物」の摂取量は、全体カロリーから差し引いて調整する

【基本摂取カロリー1920kcal】-【タンパク質(384~576g)】-【脂質(288~384 g)】=960~1248kcalという計算になります。
炭水化物は1gが4kcalですので、炭水化物は約240~312gの摂取量が目安ということになります。
PFCバランスとは、基本的な食事バランスを計算する際に役立ちます。
効率よく筋肉をつけたいのであれば、食事の量だけではなく食事の内容や配分を調整するためのPFCバランスにも目を向けた上で食事戦略を組み立てましょう。
筋肉がつきやすい、栄養補給のベストタイミングとは?

そのベストタイミングこそが、まさに筋トレ直後。
筋トレ直後は、必然的に成長ホルモンが多く分泌されるため、そのタイミングでタンパク質を体内に補充することによって効率よく筋肉に変えることができます。
そして、タンパク質を摂取するベストタイミングは筋トレ直後の30分です。逆に筋トレを終えてから2時間以上が経過すると、筋肉がつきやすい効果も薄まってしまいますので、できるだけ早めにタンパク質の摂取を心掛けましょう。
特に筋トレなどの運動直後にタンパク質を摂取するのであれば、固形物の食事よりも飲料タイプのプロテインの方が体内に取り込みやすいのでオススメです。
正しい食事戦略で、効率よく筋肉をつけよう
ダイエットや肉体改造において、トレーニングの中身以上に大切な「食事」。特に日々筋トレに打ち込む人にとっては、壊したカラダを強くするのが食事の主な役割です。今回ご紹介した、筋トレ後に摂取すべき食材・食べ方・栄養バランス・食べるタイミングなど、それぞれの食事戦略をきちんと守り実践することで、より効率的にかつ本物の筋肉をつけることが可能になります。
トレーニングの中身同様、毎日の食事にも気を配り、自分が理想とするカラダ作りを目指しましょう。