プロが教える! 夏のトレーニング効果を高める4つのポイント

夏のトレーニングは、十分に注意をしないと思うような成果に繋がりません。 仮にいつも通りエクササイズのメニューをこなしても、暑さによって様々なダメージを受けてしまうからです。

今回は、そんな夏のトレーニング効果を高める4つのポイントをプロトレーナーの筆者が解説したいと思います。ランニング、筋トレ、スポーツなど…夏にカラダを動かす時はこれら4つに気をつけましょう。

夏トレーニングのポイント①|水分補給

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人間のカラダは、約60%~70%が水分で作られています。
そんなに多くの割合を占める水分量も、たった2%体内から喪失しただけで、ノドの渇きを覚え、4%喪失すると今度は明らかにカラダの異変を感じることになります。
それほど水分は、私たち人間が生きていくうえで必要不可欠なものなのです。
そして夏場はただでさえ汗をかきやすく水分の消費量が激しいため、トレーニング中においても小まめな水分補給が欠かせません。

Q:摂取するドリンクの種類は何がいい?

運動中の水分補給には、適した飲み物があります。
ずばりそれは、ミネラル分を多く含んだスポーツドリンク。
運動時は多量の汗をかくことによって水分が体外へと出ていき、トレーニング中のパフォーマンス低下や集中力の低下をもたらします。

また、かく汗の中にはミネラル分が含まれており、水分と一緒に喪失してしまいます。
水やお茶などミネラル分が含まれていない飲み物は、日常生活の水分補給としては最適なドリンクですが、水やお茶ではミネラルを十分に補給することはできないため、体内のミネラル濃度が薄くなくなってしまい、足がツルなど支障をきたす恐れがあるのです。

運動時のパフォーマンスを維持するためにも、夏のトレーニングはミネラル分の入ったスポーツドリンクを摂取するようにしましょう。甘すぎると感じる場合は、薄めて飲んでも問題ありません。

Q:飲み物の温度は、どれぐらい?

水分補給は水分を口にふくみ口が潤った瞬間ではなく、体内で水分が吸収されるタイミングによってはじめて効果が現れます。

そして飲み物が体内に吸収されるタイミングは、温度によってスピードが異なります。
飲み物の温度が5℃~15℃ぐらいのタイミングが、実は最も体内への吸収が早いといわれています。

特に夏のトレーニング中は、たくさん氷を入れた冷たい飲み物が飲みたくなるもの。しかし、氷を入れてガンガンに冷えた飲み物よりも、冷蔵庫から出したくらいの温度の方が吸収は早いのです。
効果的に水分補給するためには、飲み物の温度にも気を配ってみましょう。

Q:飲み物を摂取するタイミングは?

飲み物の摂取タイミングも、体内に水分を吸収させるうえで重要な要素になります。
実は、水分が体内に吸収されるまでの時間はおよそ30分程度かかります。ノドの渇きを感じてから一気に飲むという人も多いと思いますが、その方法では効果的な水分摂取とはいえません。

運動開始の30分前くらいを目途に。ノドが渇いていなくても軽く水分補給をしておき、運動中も小まめに水分摂取するようにしましょう。

また、一度に大量の水分を摂ってしまうと、運動中にお腹が痛くなる原因になります。運動前はコップ一杯くらいをあらかじめ摂取しておき、運動中はノドが潤う程度に少量の水分補給を心がけましょう。

夏トレーニングのポイント②|涼しい場所・時間帯を選ぶ

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日中の強い日差しの時に運動をすると、体力の消耗を早める原因になってしまううえに、熱中症のリスクも高くなってしまいます。
夏のトレーニング効果を高めたいのであれば、実施する環境に十分注意しましょう。

夏のトレーニングは、冷房の効いた室内で行った方が疲労も少なく、集中してトレーニングに励むことができます。
どうしても屋外でトレーニングする場合は、朝方や夕方など涼しい時間帯を選ぶ、もしくは日陰の多い場所で行うようにしましょう。

また、公益財団法人の日本スポーツ協会が発行している『スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック』では、①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標である暑さ指数「WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature」による危険度が紹介されていますので、トレーニングの前にぜひ参考にしてみてください。

■気温35℃以上/WBGT31℃以上:運動は原則中止
・特別な場合以外は運動を中止する。特に子どもの場合は強制的に中止すべき。

■気温31℃~35℃/WBGT28℃~31℃:厳重警戒(激しい運動は中止)
・熱中症の危険性が高いので、激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避ける。
・10~20分おきに休憩をとり水分・塩分の補給を行う。暑さに弱い人は運動を軽減または中止する。

■気温28℃~31℃/WBGT25℃~28℃:警戒(積極的に休憩)
・熱中症の危険が増すので、積極的に休憩をとり適宜、水分・塩分を補給する。
・激しい運動を行う場合は、30分おきくらいに休憩をとる。

■気温24℃~28℃/WBGT21℃~25℃:注意(積極的に水分補給)
・熱中症による死亡事故が発生する可能性がある。
・熱中症の兆候に注意するとともに、運動の合間に積極的に水分・塩分を補給する。

WBGTについては、ご自身で一度詳しく確認してみることをオススメします。

夏トレーニングのポイント③|食事の量とバランス

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夏の蒸し暑い季節は、どうしえも食欲が低下しがち。
しかし、食事をしっかり摂らなければトレーニングの効果は低下してしまいます。

また暑い日は、そうめんなど冷たくて食べやすい物を摂る機会が増える人も多いのではないでしょうか。
しかし、そのようなノドの通りやすい軽めの食事ばかりしていると、タンパク質の摂取量が少なくなってしまいます。

夏のトレーニング効果を高めるのであれば、タンパク質の栄養摂取は絶対に欠かせませんし、汗をかく量が増えてどうしても不足しがちなミネラル分、疲労回復効果のあるビタミンB群などもできるだけ毎回の食事で摂取しておくようにしましょう。

また、冷たい食事ばかりに偏ると胃腸の調子を崩してしまう原因にもなります。暑い夏でも食事はしっかりバランスよく食べるように意識しましょう。

夏トレーニングのポイント④|疲労回復を入念にする

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そして夏のトレーニング効果を高めるうえでは、疲労にたいする気遣いも重要。
特に夏は、疲労が溜まっている状態で運動し続けていると、熱中症などの事故になるリスクが高くなります。

ただでさえ夏の蒸し暑い時期は、運動後に熱がカラダにこもり体温が上がりがち。
カラダ全体に熱を帯びている時は、そのまま放置にせず、アイシングを徹底して冷やすようにしましょう。
氷水をビニール袋に入れ、トレーニングで鍛えた箇所を中心に冷やすことで効率よくカラダを冷やすことができます。

また全身の熱さやダルさ・疲労を感じる場合は、アイスバスも効果的です。アイスバスといっても氷水ではなく15℃くらいの水を湯船にため、ただ腰までつかるだけ。プロのアスリート達も疲労回復の効果が高いという理由で導入している方法です。ぜひ試してみてください。

さらに疲労回復と同様に、夏のトレーニングではしっかり睡眠をとることも大切なアフターケアに繫がります。毎日涼しく快適に寝られるよう冷房を活用するなどして、質のいい睡眠がとれる状態を作りましょう。

夏のトレーニング効果を高めるためには、これら4つのポイントに意識を向けましょう。 また夏の運動は、単にトレーニング効果が悪くなるだけではなく、場合によっては命の危険に繋がる恐れもあります。 ダイエット目的に痩せたい、カラダをマッチョに鍛えたい、脂肪を減らしたい…など、露出度が高まる夏のシーズンは、自分のカラダに向き合う機会が増えるため、いろいろな欲に駆られるものですが、安全第一にしっかり対策を行いトレーニングに励みましょう。

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この記事のライター
和田 拓巳
和田 拓巳
プロスポーツトレーナー歴16年。 プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガに関する知識も豊富でリハビリ指導も行っている。 医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関す...