【革靴を履くなら“形”で選べ!】ビジネスシューズの「選び方」をシーン別に解説!

「革靴」には、実に様々な「形」が存在しますが、本当にそれぞれの違いを理解して履けていますか?
今回は「革靴の形」に注目し、そのビジネスシューズが『カジュアル向けなのか?』それとも『フォーマル向けなのか?』革靴の特徴にみるシーン別の選び方について解説していきます。

「イギリス製」革靴の特徴

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現代におけるビジネスシューズの人気ブランドの生産地は、大きく分けて「イギリス製」と「イタリア製」の2種類に分けられます。

その中でもイギリス製の革靴の特徴は下記2つ。

(1)コバが張り出している
コパとは、土踏まずより前頭部分にある靴底とアッパーの縫い合わせ部分を指します。
イギリス製の革靴は、グッドイヤーウエルト製法という縫い方が主流のためイタリア製に比べてコパの部分がより張り出している特徴があります。

(2)革靴の色使いが落ち着いている
イギリス製の革靴は、作り方が質実剛健な傾向があり、アッパーに使われる革の色も茶系と黒系が多く、比較的落ち着いた雰囲気を醸し出す特徴があります。

「イタリア製」革靴の特徴

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一方、もう一つの定番ブランドであるイタリア製の革靴の特徴は下記2つ。

(1)シルエットが綺麗に仕上がるマッケイ縫いを採用
イタリア製の革靴に用いられる縫い方は「マッケイ縫い」が多く、このマッケイ縫いはソール部分がアッパーよりハミ出すことなく縫えることから、イギリス製の革靴に比べてエレガントかつ色っぽい靴のシルエットに仕上がります。

(2)使用されている革の色使いは遊びのある色使いが多い
イタリアというお国柄か、絶妙に革靴の色使いを工夫し色鮮やかに仕上げる傾向があります。
例えば、シンプルな黒色には青みがかった黒を、シンプルな茶色にはグリーンやオレンジなどの配色を取り入れ、微妙にカラフル仕様に仕上げる特徴があります。

イギリス製・イタリア製の革靴は、ビジネスシーンにはどちらを履いても問題ありません。
着用するスーツの生地や形がイギリス寄りなのか、イタリア寄りなのかに応じて履く革靴の組み合わせを変えてみるとコーディネートもしっくりくるはずです。

それでは、革靴それぞれの「形」について見ていきましょう。

「革靴」の形 その①|プレーントゥ

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靴の甲からつま先に掛けて、飾りやステッチなどが一切入っていないデザイン仕様の靴を「プレーントゥ」と呼びます。革靴の中でも最もシンプルかつ比較的シーンを選ばず履きこなせるため、一足は揃えておくと便利です。

<シーン別の相性・選び方>
【◯】結婚式
【◯】葬式やパーティ
【◎】ビジネス(カジュアル)
【◎】ビジネス(フォーマル)

「革靴」の形 その②|ストレートチップ

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靴の甲からつま先にかけて、横一文字にステッチのデザイン仕様が入る靴のことを「ストレートチップ」と呼びます。中にはストレートチップのステッチにメダリオンが入る仕様の靴も存在しますが、メダリオンの無いデザインタイプの方がよりシックなデザインに仕上がります。

<シーン別の相性・選び方>
【◎】結婚式
【◎】葬式やパーティ
【◎】ビジネス(カジュアル)
【◎】ビジネス(フォーマル)

「革靴」の形 その③|ウイングチップ

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靴のつま先にW型のメダリオンを施したデザイン仕様の靴のことを「ウイングチップ」と呼びます。つま先にあるW型の見た目が鳥の羽の模様にみえる事からこのウイングチップの名前が付けられました。

パッと見の印象からクラシカルな雰囲気を醸し出すウイングチップですが、ストレートチップに比べるとややカジュアル寄りに向いた革靴といえます。

<シーン別の相性・選び方>
【○】結婚式
【△】葬式やパーティ
【◎】ビジネス(カジュアル)
【○】ビジネス(フォーマル)

「革靴」の形 その④|Uチップ

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靴のつま先にUの字型に切り返しを入れたデザイン仕様の靴のことを「Uチップ」と呼びます。Uチップは、元々ゴルフやハンティング等のスポーツ向けに使用されていたものが原型となっています。

<シーン別の相性・選び方>
【○】結婚式
【△】葬式やパーティ
【◎】ビジネス(カジュアル)
【○】ビジネス(フォーマル)

「革靴」の形 その⑤|ロングノース

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「ロングノース」とは、主にイタリアの靴に見られる靴の甲からつま先まで流れるようなシルエットで、つま先部分に遊び(空間)が作られたデザイン仕様の革靴のことを言います。またこの「ロングノース」は、数年前に流行ったトンガリ靴とは全くの別物。流行り廃りもなく、とても上品なシルエットで特にフォーマルスーツとの相性は抜群です。

<シーン別の相性・選び方>
【◎】結婚式
【○】葬式やパーティ
【◎】ビジネス(カジュアル)
【◎】ビジネス(フォーマル)

「革靴」の形 その⑥|ローファー

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「ローファー」とは、紐(ひも)のないスリップオンタイプの革靴のこと。
主にアメリカのアイビーリーグの学生が好んで履いたことで世の中に浸透していきました。ブレザーやジャケットにパンツを組み合わせるアメリカントラッドの着こなしに良く合います。

<シーン別の相性・選び方>
【△】結婚式
【△】葬式やパーティ
【○】ビジネス(カジュアル)
【△】ビジネス(フォーマル)

「革靴」の形 その⑦|モンクストラップ

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バックルとベルトが靴紐の代わりとして、靴の甲を固定するデザイン仕様の靴を「モンクストラップ」と呼びます。ちなみにバックルとベルト2つ留めのタイプの靴は「ダブルモンクストラップ」と呼びます。

元々「修道士」が履いていた靴の形が名前の由来。
見た目のデザインがエレガントなため、フォーマル向きに履くことと思われがちですが、実はどちらかと言えばカジュアル向きが正解です。

<シーン別の相性・選び方>
【○】結婚式
【△】葬式やパーティ
【◎】ビジネス(カジュアル)
【○】ビジネス(フォーマル)

今回は、革靴の特徴と形からみる違いと、シーン別にどのタイプが適しているのかについて解説しました。
一口に「革靴」と言っても種類は実にさまざま存在します。それぞれ革靴の特徴を理解した上で、TPOのシーン別にきちんと履き分けができるよう、しっかりポイントを押さえておきましょう。

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この記事のライター
ヨシカズ
ヨシカズ
DCブランドのコレクター。 MENDYのアンバサダーとして「ファッション」をテーマに執筆活動しています。