メンズ服ブランド「PAPAS」の魅力を徹底解説!

これまで30年以上に渡り、男性向けに洋服を作り続けているメンズファッションブランドの「PAPAS(パパス)」。2016年秋・冬のカタログ本を見ながら、PAPASならではのこだわり、洋服に対する考え方にも触れ「PAPAS」の魅力・特徴について語っていきたいと思います。

「PAPAS」とは?

PAPASとは、日本を代表するメンズ服ブランド。

会社の創立は1978年、運営会社は(株)ディグレース、(株)ビービーケーケーから(株)パパスへと変更していますが、グループ企業としてはメンズビギやメンズメルローズを展開する「ビギグループ」の中に属しています。

1980年代当時、ファッションジャンルの中での立ち位置・部類としてはDCブランドの扱われ方をしていましたが、今は比類ない独自の洋服作りをしているメンズブランドとしてPAPAS独特の世界観を展開しています。

「PAPAS」名称の由来

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また「PAPAS」の名称は、アメリカ文豪のアーネスト・ヘミングウェイの愛称「パパ」からブランド名を取り、大人の男性のための「パパス」という意味合いが込められています。

それでは、デザイナー・荒巻太郎氏が提案するPAPASの服の魅力についてみていきましょう。

<PAPASの魅力①>ゆったり目の着心地が開放的

PAPASの服は全てゆったり目に仕上げているのが特徴。

タイト目の洋服が主流だった1970年代までの反動で1980年代からの洋服は、概してゆったり目の着こなしがメインとなりました。ビジネスorカジュアルともに体にフィットした洋服を着こなす事が主流だった時代をへて立ち上げられた、このPAPASブランドは、肩幅、身幅をたっぷり得られたジャケット、タックのあるテーパードの入ったパンツなど、シルエットがゆったり目の洋服作りにこだわり続けています。

オンタイムではタイト目のビジネススーツを着ていて、たまのオフにはリラックスした開放的なカジュアル服を着たくなっても今はなかなか見つかりませんよね、そんな時はPAPASの店舗を覗いてみることをオススメします。

<PAPASの魅力②>ボタンの数に珍しいアイテムも展開

現在のファッショントレンドとして、シングルジャケットはビジネスorカジュアルともに2ボタンが主流で、一部は1つボタンあるいは3つボタンの段返りがごく少数あるのみ。

1980年代から2000年代初頭までは、ジャケットのボタン数も様々ありましたが、2つボタンと並んで一番オーソドックスと言われたボタン数「3つボタンのジャケット」は徐々に姿を消してしまいました。

またニットにおいては、薄手のローゲージ編みかつ無地のアイテム達を組み合わせることが着回し効果が高く、現在の主流と言われています。

しかし、このPAPASでは、2016年現在も3つボタンのフラノやコーデュロイジャケット、ざっくりとしたシェットランドウールのニットなどを展開。
2つボタンのジャケットに飽きを感じたり、ニット一枚でインパクトを持たせたいときには必見です。

<PAPASの魅力③>パンツ素材には厚手のツイード生地を使用

「ツイード素材のパンツがどうして魅力なの?」と不思議に思う方もいるかもしれませんね。昨今の温暖化気候も関係してか、どの洋服メーカーも厚手の生地を使用したパンツ作りは行っていません。

いまの時代の主流は、ツイード生地は上着に留めておき、パンツは綿素材のチノパンや薄手のウール生地スラックス、またはジーンズを着こなしとして合わせることを推奨するメーカーがほとんどです。

トラディショナルブランドであるブルックスブラザーズやJプレスでも同様に、厚手のツイードパンツは通常商品としては展開しておらず、パターンオーダーしてもまず手に入りません。

しかしこのPAPASでは、毎シーズン厚手のツイードパンツを作り続けているのです。シーズン別で展開される生地の織りや生地メーカーに若干の変更はありますが、毎年欠かさずツイードパンツを販売し続けている点はとても魅力的で、PAPASならではの特徴といえます。

さらにPAPASでは、ツイード素材のジャケットも販売しているため、上下をツイード素材で組み合わせたセットアップとしての着こなしができるのもここPAPASだけ。
ジャケットとパンツをお揃いに、インナーの着こなしで“アソビ”を効かせたいときには必ず思い出したいブランドです。

<PAPASの魅力④>高品質かつ日本製にこだわった洋服作りを展開

PAPASの店舗で、実際に洋服を手に取ってみると、本場イギリスやイタリア産の良質な生地から中にはPAPASオリジナルのものまで、デザイナー・荒巻太郎氏を中心としたPAPASの妥協ないこだわりが随所に感じられます。

また洋服の製造過程においても、例えばジャケットをみると一般的なスーツでは上質な仕立てといわれる「お台場仕立て」「本切羽」「AMFステッチ」のような仕様はほとんど無く、“着心地の良さ”という若干方向性は異なりますが、ある種の本質を追求しています。

ジャケットに袖を通した際のすべりの良さ・PAPASのロゴが織り込まれたオリジナルの裏地や軽い芯地など、広いアームホールで型崩れしにくく、ゆったり着こなせる仕立てを採用しています。

また、綿素材のカットソーは数十回洗濯しても生地が薄くなりにくいかつ、型崩れしにくい良質な素材と縫製を採用。生地は舶来のものを採用しても、縫製は国内工場にこだわり、可能な限り品質管理を目の行き届く場所で行うことで、PAPASの考える高品質な洋服作り、1シーズンの着用だけでヨレヨレ…なんてことのないよう仕上げています。

<PAPASの魅力➄>ずっと変わらないデザイン

このPAPASは、立ち上げからこれまで、シーズン毎で若干のテーマ変更はありますが、
洋服作りに対する基本的な考え・表現方法は変わらないこともまた魅力のひとつ。

“サイズ”の表記方法も【M】→【46M】→【48M】など時代によって多少の変化はしていますが、標準体型の男性が「M」サイズの洋服を着て、ゆったり目の着こなしができる本質的な要素は変わりません。

また、PAPASのファッションアイテムは、30年前から継続して同じコンセプトのもと作られているのも特徴的。

たとえば、ジャケットの価格帯は7万円前後と比較的高めに設定されたアイテムですが、基本的なデザインテイストが変わらないため「なんか、今シーズンのデザインは着丈が短いな…」などシーズン別でのデザインやサイズ感の違いに悩む必要もありません。いつでも安定・安心して買うことができるのもPAPASの魅力といえます。

いかがでしたか?
PAPASの服の良さ・魅力を一度知ってしまえば、他の洋服が窮屈に感じてしまうほど、何十年もPAPASで洋服を買い求め続けている方もいらっしゃるようです。PAPASはアイテム自体にもさほど癖がないため、既にお持ちの洋服に取り込みやすいデザインも多く、一点から購入/活用できる洋服かと思います。
PAPAS独特の”ゆったり感”のある着こなしを一度体感してみてはいかがでしょうか。

Cover画像: papas.jpn.com

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この記事のライター
ヨシカズ
ヨシカズ
DCブランドのコレクター。 MENDYのアンバサダーとして「ファッション」をテーマに執筆活動しています。