世界と日本をつなぐ、ノマドの先駆け経営者 ~株式会社waja/小安会長インタビュー!~

世界中のバイヤーと日本の消費者をつなぐ海外ファッション通販サイト「waja」を運営する株式会社waja。2012年に「REASONアウトレット」、2014年には「FASHION CHARITY PROJECT」という3つのマーケットプレイスをオープンし、その着実な成長に注目が集まっています。
このwajaの創業者であり、現在は代表取締役会長兼CEOを務めているのが小安光司さんです。多忙な日々なのでしょうが、実に楽しそうに社員と向き合い、夢を語っている、その人物に迫ります。

“旅”が自分を変えてきた。そして“旅”がビジネスを生み出した

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Q 小安会長の経歴を教えてください。

大学卒業後、1997年にアンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社して、丸5年間コンサルタントとして働いていました。“寝ていない”自慢などハードワークを誇る文化があり、自分もそういうタイプでしたが、今振り返ってみるとあまりいい仕事をしていたとは思いません。

Q どうして退職されたんですか?

30歳を目前にして、マネージャーに昇進する年次だったんですけど、ヤバイな、もうちょっといたら、このまま人生が決まってしまいそうだなと思って。かといって、そんなキャリアアップしたいという意味ではなくて、夢だった世界一周の旅に出たいなと考えたんですね。
辞めた時はすぐに旅に出ようとしていたのですが、ズルズルと時間が過ぎて行くうちに30歳を迎えてしまって。
そして"いよいよ旅に出るぞ!"という時にひょんなきっかけでwajaのビジネスモデルを思いついて起業したというわけです。

世界中の個人バイヤーがモノを販売できるプラットフォーム

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Q ひょんな「きっかけ」とは何だったんですか?

色んな場所を旅する中で、現地でしか手に入らないものがあったり、国内外で価格差が激しいということを知っていましたから、旅をしながら現地で仕入れたモノを売ればビジネスになるんじゃないかと思っていました。一生稼ぎながら旅する方法はないかなと考えていたんですね。
そんな時、旅立つ前に学生時代の友人らが開いてくれた送別会で、旅×ビジネスの話をしていたら、僕みたいな人はきっといっぱいいるんじゃないか、だったら僕みたいな人が皆で使えるようなプラットフォームを作ったらどうだろうということになったんです。
その時に4人で飲んでいたんですが、誰がやるかという話になり、当然僕はやると、そしてもう一人手を挙げたのが今の当社の社長である村田でした。そんな感じで、その場の勢いで作っちゃった会社なんです。

Q では、会社を辞めるときに何かを思いついていたわけではなくて、旅立つ直前にアイデアが生まれて、それをきっかけに起業されたと?

そうですね。完全に無計画でした。その点、最近の若い起業家の方は皆さん立派だなと感心します。マーケットをちゃんと分析して、ファイナンスやマネジメントの知識を持って、綿密に計画を立てて起業しているので。僕はそういった準備も不十分に立ち上げてしまい、事業が軌道に乗るまでに随分と時間がかかってしまいました。

好きなことを仕事に。苦しいときに自らを支えた"ワクワク感"

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Q 起業するとき、不安とかはなかったんですか?

全くなかったです。世界中から色々なバイヤーの発見が集まる場所を作れたら素敵すぎる!というワクワク感の方がずっと大きかったですね。それに、モノを切り離してデータのみを扱うのがインターネットビジネスの主流という当時、売買に欠かせない物流機能を持つマーケットは必ず勝てるという確信がありました。

Q サービス立ち上げ時、お2人の役割分担はどうされていたんですか?

村田がシステム開発をしていました。僕は起業後の1年間は”旅”が担当でした。旅と言っても仕事、出張ですよ!バイヤー第1号として買い付け、バイヤーの勧誘、プロモーション用に旅日記メルマガの執筆、現地のネットカフェでシステムテストなどを行っていました。今思うと、ノマドの先駆けですね。(笑)

Q 羨ましいです(笑)。好きなことを仕事にできるという点では非常に理想的なことだと思うのですが、実際サービスを立ち上げてからはどうだったんですか?

苦労と失敗の連続でした。初期のバイヤーの大半は旅先でスカウトした人たちでしたが、売れないからかすぐに辞めていきました。その後、mixiで海外在住者にバイヤーをやりませんか?というメッセージを送りまくりました。mixiに怒られながらも5,000人以上に送っていたと思います。マーケティングも勉強しながら色々トライしましたが、うまく行かないことばかりでした。売上がほとんど立たなかったので、オフィスの一部をバーにして夜の稼ぎで家賃を払っていました。その後資金が尽き、ギリギリのところで資金調達を行いました。

オンとオフの切り替えなんていらない!

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Q それにしても小安会長が仕事の話をされているとき、また社内の雰囲気をみても実に楽しそうなんですが、仕事を楽しむコツなどはあるんでしょうか?

コツはありません。仕事は辛いもの、でもお金を稼ぐため、生きるためにしなければならないというネガティブな発想が前提になっているから、仕事を楽しむコツが要るんですよね?
僕の場合は自分が作りたいものを作って、それが仕事になっている。そしてそこに素敵な仲間たちが集まってくる。超楽しいんですよ。楽しむための努力とかコツなんて意識したことありません。
起業してから、オンとオフの区別もなくなりました。プライベートの時間も全てがオンみたいなものです。常に何事も仕事に結びつけて考えてしまいます。悲しい性(さが)のように聞こえるかもしれませんが、楽しいのでオフなんて要らないんです。

「今の若い起業家の人はレベルが違う」という小安会長。“勢い”で起業したと言われますが、好きな仕事を真っ直ぐに追いかけている自然体の経営者だからこそ、楽しい雰囲気の職場が生まれ、今のwaja社躍進の原動力になっているのかもしれませんね。

~今回「MENDY(メンディ)」でFOCUSした"人"~
-株式会社waja
-代表取締役会長兼CEO:小安 光司
-コーポレートサイト(http://www.waja.co.jp/corp/
-キャプテンコージの世界一周旅日記(http://www.waja.co.jp/corp/essay/index.html)

仕事・ビジネス #社長 #経営者 #インタビュー #waja #ノマド #旅行

この記事のライター
MENDY journal
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