「ベスト」「タイピン」とはもう呼ばない!?ここ20-30年で変化したファッション用語
日々変化し続けるファッション業界。昔は当たり前のようにアノ名前で呼んでいたファッションアイテムも今では通用しなくなっていることも…。変化の理由は、新作が登場したこと、歴史、着こなし方の変化が影響しています。
ここでは、20−30年前を比較対象としてメンズファッションの「昔」と「今」の違い・変化についてご紹介していきます。あなたは「呼び名」が変化していることに気づいていますか?
ここでは、20−30年前を比較対象としてメンズファッションの「昔」と「今」の違い・変化についてご紹介していきます。あなたは「呼び名」が変化していることに気づいていますか?
【ベスト ⇒ ジレ】
いわゆる「チョッキ」や「ベスト」と呼ばれるアイテムが数年前から『ジレ』と呼ばれるようになりました。
ジレとは“gilet”と表記されるイタリア語が発祥の言葉。
そもそも「ベスト」と呼ばれたはじまりのキッカケは、1980年前半まで遡ります。当時日本のファッションといえば、アイビー(1960年代当時、アメリカの東海岸にあるアイビー・リーグの学生の間で流行った着こなしスタイルのこと)等に代表されるイギリスファッションが長らくベースとして存在していたことから、英語表記の「ベスト」と呼ばれるようになりました。
しかし1980年代も後半に差し掛かると、アルマーニやヴェルサーチなどの流行と共にイタリアものの生地が安く輸入できるようになり、イギリス製に変わりイタリア製の生地を使ったスーツやジャケットが日本でも広まりはじめます。そして2000年代前後には、一般的な既製服のベストにもイタリア製の生地が使用されるようになり、割としっかり目のスーツ生地を使ったベストにTシャツやカットソーを組み合わせた、カジュアルスタイルの着こなしファッションが日本で台頭してきたことから、ベストに変わり「ジレ」という呼び名に変わっていきました。
それまでは主に、スーツスタイルとして使用されていた「ベスト」に新しい意味を持たせるため業界が仕掛けたとも言われており、いつの間にかベストのことを「ジレ」と呼ぶアパレル店員、ファッション雑誌が自然と増えていきました。
しかし同じイタリアでも「ジャケット→ジャッカ(giacca)」「パンツ→パンタローニ(pantaloni)」などと呼ぶ人はほぼいませんのでご注意を。
ジレとは“gilet”と表記されるイタリア語が発祥の言葉。
そもそも「ベスト」と呼ばれたはじまりのキッカケは、1980年前半まで遡ります。当時日本のファッションといえば、アイビー(1960年代当時、アメリカの東海岸にあるアイビー・リーグの学生の間で流行った着こなしスタイルのこと)等に代表されるイギリスファッションが長らくベースとして存在していたことから、英語表記の「ベスト」と呼ばれるようになりました。
しかし1980年代も後半に差し掛かると、アルマーニやヴェルサーチなどの流行と共にイタリアものの生地が安く輸入できるようになり、イギリス製に変わりイタリア製の生地を使ったスーツやジャケットが日本でも広まりはじめます。そして2000年代前後には、一般的な既製服のベストにもイタリア製の生地が使用されるようになり、割としっかり目のスーツ生地を使ったベストにTシャツやカットソーを組み合わせた、カジュアルスタイルの着こなしファッションが日本で台頭してきたことから、ベストに変わり「ジレ」という呼び名に変わっていきました。
それまでは主に、スーツスタイルとして使用されていた「ベスト」に新しい意味を持たせるため業界が仕掛けたとも言われており、いつの間にかベストのことを「ジレ」と呼ぶアパレル店員、ファッション雑誌が自然と増えていきました。
しかし同じイタリアでも「ジャケット→ジャッカ(giacca)」「パンツ→パンタローニ(pantaloni)」などと呼ぶ人はほぼいませんのでご注意を。
【タイピン ⇒ タイバー】
正確には「タイピン」と「タイバー」はきり分けて考えても良いものですが、1980年代からしばらくは、ネクタイを抑えるアクセサリー類はタイピンの呼び名で統一されていました。
実際、タイピンとは、別名「タイタック」と呼ばれ、タイタックに付いている針でネクタイに表面から裏面へ穴を開け、裏面は金具の針で抑え、シャツのボタンにはチェーン先に付いたフックをシャツのボタンに引っ掛けてネクタイを固定するアクセサリータイプのことを指します。
1980年代当時、様々なブランドからオリジナルのタイタックが発売されていましたが、ネクタイに穴を開けてしまうことへの懸念、少々乱暴に扱うと針が折れてしまうという2大欠点から、次第にクリップ式のタイバーが主流となりました。
今でもスーツショップに行ってタイピンと伝えればタイバーのこととして通じるのは昔の名残と考えられます。
実際、タイピンとは、別名「タイタック」と呼ばれ、タイタックに付いている針でネクタイに表面から裏面へ穴を開け、裏面は金具の針で抑え、シャツのボタンにはチェーン先に付いたフックをシャツのボタンに引っ掛けてネクタイを固定するアクセサリータイプのことを指します。
1980年代当時、様々なブランドからオリジナルのタイタックが発売されていましたが、ネクタイに穴を開けてしまうことへの懸念、少々乱暴に扱うと針が折れてしまうという2大欠点から、次第にクリップ式のタイバーが主流となりました。
今でもスーツショップに行ってタイピンと伝えればタイバーのこととして通じるのは昔の名残と考えられます。
【ジーパン ⇒ デニム】
本来「デニム」とは、生地の織り方を指す単語であるということはご存知ですか?
デニム地の5ポケットタイプ等、カジュアルパンツのことを「ジーンズパンツ」→「ジーパン」→「ジーンズ」と略され「ジーンズ」の呼び名で暫く定着した後、デニムシャツやデニムジャケット等さまざまなアイテムに「デニム」という単語が入りました。
しかしデニム地のパンツスタイルには、デニム地以外のシャツやアウターを着るコーディネートが主流となるにつれ、デニムという単語がそのままデニム地のパンツの呼び名へと変化していきました。
もちろん「ジーンズ」という呼び方は、けして死語ではありません。
その昔デニム生地を織り、洗い、加工を施さない織ったままの状態のデニム生地のことを「ノンウオッシュ」と呼んでいましたが、今は「リジット」「生デニム」と呼ぶ人も多く、ノンウオッシュという呼び方もいま現在、並行して流通していることと同じスタンスのようです。
デニム地の5ポケットタイプ等、カジュアルパンツのことを「ジーンズパンツ」→「ジーパン」→「ジーンズ」と略され「ジーンズ」の呼び名で暫く定着した後、デニムシャツやデニムジャケット等さまざまなアイテムに「デニム」という単語が入りました。
しかしデニム地のパンツスタイルには、デニム地以外のシャツやアウターを着るコーディネートが主流となるにつれ、デニムという単語がそのままデニム地のパンツの呼び名へと変化していきました。
もちろん「ジーンズ」という呼び方は、けして死語ではありません。
その昔デニム生地を織り、洗い、加工を施さない織ったままの状態のデニム生地のことを「ノンウオッシュ」と呼んでいましたが、今は「リジット」「生デニム」と呼ぶ人も多く、ノンウオッシュという呼び方もいま現在、並行して流通していることと同じスタンスのようです。
【メダリオン ⇒ ブローグ】
主に舶来物の靴は、イギリス製が圧倒的に多かった30年前、靴のつま先や内羽や外羽周りにある飾り穴を一般的に「メダリオン」と一括りに呼んでいました。
正確には、メダリオンとは、靴のつま先にある穴に模様を描いた部分を指し、その他のパーツ(内羽、外羽やサイド、踵部分)にある大きさの違う穴を開けている部分はパーフォレーションと呼ばれ、2つの組み合わせで「ブローグ」と呼びます。
パーフォレーション本来の目的は、その昔ゴム引きの長靴やゴアテックス素材が存在しない革靴のみの時代に、泥濘(ぬかるみ)を歩く際、水を落としやすくすることと、通気性を良くすることを目的として備えられた穴なのです。
また「ブローグ」は、範囲によってフルブローグやセミブローグ等と呼び方を変えます。
いまの時代、物流効率が飛躍的に良くなり、世界各地の品元を手軽に手に取ることが可能なことに加え、世の中に革靴好きな男性が多くなったことから、正しい呼び方・名称を雑誌などでも頻繁に取り上げて紹介したことから広まったようです。
正確には、メダリオンとは、靴のつま先にある穴に模様を描いた部分を指し、その他のパーツ(内羽、外羽やサイド、踵部分)にある大きさの違う穴を開けている部分はパーフォレーションと呼ばれ、2つの組み合わせで「ブローグ」と呼びます。
パーフォレーション本来の目的は、その昔ゴム引きの長靴やゴアテックス素材が存在しない革靴のみの時代に、泥濘(ぬかるみ)を歩く際、水を落としやすくすることと、通気性を良くすることを目的として備えられた穴なのです。
また「ブローグ」は、範囲によってフルブローグやセミブローグ等と呼び方を変えます。
いまの時代、物流効率が飛躍的に良くなり、世界各地の品元を手軽に手に取ることが可能なことに加え、世の中に革靴好きな男性が多くなったことから、正しい呼び方・名称を雑誌などでも頻繁に取り上げて紹介したことから広まったようです。
あなたはいくつ呼び名の変化をご存知でしたか?
ファッション用語も時代の変化にともない、呼び方は変わるのです。職場の先輩、後輩、それぞれの人が使う呼び名によっても、いつ時代を生きてきたのかがわかったりする場合もあり、身近なファッション事情だからこそ知っているだけでも面白いですよね。
いつまでも若い感性を保ちたい!そんな方は、若い後輩が使う言葉に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
ファッション用語も時代の変化にともない、呼び方は変わるのです。職場の先輩、後輩、それぞれの人が使う呼び名によっても、いつ時代を生きてきたのかがわかったりする場合もあり、身近なファッション事情だからこそ知っているだけでも面白いですよね。
いつまでも若い感性を保ちたい!そんな方は、若い後輩が使う言葉に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
ファッション #メンズ #ファッション #用語 #名前 #変更 #違い #歴史