「ムズムズする」「かゆい」など、ふと気になる股間のムレ。陰部のムレは、暑い季節以外でも悩まされるものですが、そもそもなぜアソコの部位がムレやすいかご存知でしょうか。
今回は、股間にムレが生じる原因や具体的な症状、そして今すぐにできる応急対処から抜本的な対策方法までを詳しく解説していきます。
陰部のムレはなぜ起きる?股間が蒸れる主な原因2つ
陰部のムレは、汗をかきやすい夏をイメージする人も多いでしょう。しかし、夏以外の季節も普通に股間はムレます。
ここではまず、アソコが蒸れる原因について紹介していきます。
(1)下着で密閉されているから
股間が蒸れる原因として、まずは下着による密閉空間が挙げられます。体温が上がると汗が分泌されますが、陰部は通気性が悪いため、汗が蒸発しにくくなります。その結果、湿度が上昇してムレやすい環境が生まれるのです。
特に合成繊維の下着を穿いている人や長時間座りっぱなしの人は、股間に汗がこもりやすいでしょう。
(2)陰毛の量が多いから
陰毛が多い人ほど、汗が毛に絡まって蒸発しにくくなり、湿気がこもりやすい傾向にあります。毛に付着した汗が熱や皮脂と混ざることで、ムレを加速させてしまうのです。
また、陰毛は男性ホルモンの影響で密度や長さに個人差があり、体質的にムレやすい人もいます。こうした生理的要因が、陰部の蒸れにつながるのです。
股間のムレによる症状3つ
股間がムレると、湿っぽさを感じるだけでなく、他にも次のような症状を引き起こします。
(1)赤み・かゆみ
股間がムレると、皮膚にもともと生息していた常在菌が増えやすくなります。常在菌は、普段こそ肌に悪影響を及ぼすことはありませんが、増えすぎると皮脂から過酸化脂質(かさんかししつ)を生み出し、赤みやかゆみの原因になるのです。
さらに症状が進行すると、ヒリつきや熱っぽさを伴うこともあるでしょう。
(2)不快なニオイ
股間のムレによって増えた常在菌が皮脂を分解すると、ツンとした酸化臭や汗臭さのような不快なニオイが発生します。そして時間が経つほどニオイは強まり、下着の中にこもることで自分では気づきにくくなります。
特に湿度が高いとニオイの拡散も早く、何かの拍子にニオイが漏れる危険もあるでしょう。
(3)出来物や毛嚢炎(もうのうえん)
股間のムレが続くと、毛穴の奥にある毛嚢(もうのう)に炎症が起き、ニキビのような小さな出来物が現れます。赤く腫れたり、押すと痛みを感じたりするのが特徴で、場合によっては膿を伴うこともあるでしょう。
原因はカビや細菌による感染で、ムレによる高温多湿の環境が発症を後押しします。
股間がムズムズするときの応急対処は?
ふとしたときに股間がムレて不快な症状が現れたときは、次のような応急処置を試してみてください。
赤みやかゆみがある場合は薬を塗る
赤みやかゆみがある場合は、股間に塗るタイプの市販薬を使いましょう。炎症を速やかに抑え、不快な症状の改善が期待できます。
ただし、不快な症状の原因であるムレを抜本的に解消しなければ、何度でも症状が現れる恐れがありますので注意しましょう。
自宅にいる場合は丁寧に洗う
自宅にいるなら、ぬるま湯で股間を優しく洗い流しましょう。汗や皮脂を落とすことでムレが軽減され、スッキリ感が得られます。
ただし、ゴシゴシ洗うのはNGです。強い刺激は肌を傷め、かえってかゆみを悪化させる恐れがあります。そして洗ったあとは保湿ケアを忘れずに行いましょう。
外出先では汗ふきシートを使う
外出中に陰部のムレが気になったら、トイレなどで汗ふきシートを使って清潔にしましょう。サッと拭くだけでも不快感が和らぎ、ムレによるかゆみの予防にもつながります。
汗ふきシートによっては、肌の保湿成分や除菌成分を含むタイプもあり外出先での応急ケアとして非常に便利です。
股間のムレをなくすには?
普段からよくアソコの部位がムレやすい人は、股間のムレを未然に防ぐためにも次のような対策方法をおすすめします。
通気性に優れたパンツを穿く
股間のムレを防ぐには、通気性の高い下着を身につけるのが効果的です。
特に、湿気を逃がしやすいメッシュ素材や、ナイロン・ポリエステル・麻などの軽い生地を選ぶと快適に過ごせるでしょう。
一方で、綿素材は肌ざわりがいい反面、通気性が悪いものもあるため要注意です。季節や体質に合わせて下着を選びましょう。
陰毛の量を調整する
陰毛が多いと汗が絡みやすく、ムレの原因になります。清潔さを保つためにも、定期的に毛量を整えておくといいでしょう。
ヒートカッターなら毛先が丸く仕上がるため、チクチクしにくく快適に過ごせます。ただし、一度に大量の陰毛を処理すると火傷の恐れがあるため、1回の処理あたり5~10本を目安に処理してください。
股間のムレを正しく対処しよう
股間のムレが気になる男性は、通気性に優れた下着パンツを穿く、もしくは陰毛の量を調整して対策するようにしましょう。
また、もし赤みやかゆみなどの症状が現れた場合は、丁寧に洗ったり薬を塗ったりして対処してください。
正しいケアで、陰部のムレが気にならない清潔な状態を目指しましょう。



