爽快なのどごしが特徴のビールが大好きな男性も多いでしょう。
しかしビール好きな男性の中には、ぽっこりとお腹が前に出る「ビール腹」に悩む人も少なくありません。
今回は、ビール腹の原因から太らないビールの飲み方、さらにビール腹をへこませるための解消方法もあわせて紹介します。
ビール腹とは?
ビール腹とは、内臓のまわりに脂肪が蓄積し、お腹だけが樽のように前へ張り出した状態を指します。
医学的には「内臓脂肪型肥満」に分類され、特に男性によくみられる体型です。
内臓脂肪は、糖質や脂質を多くとったときに使い切れなかったエネルギーが中性脂肪として溜まることで増えていきます。その結果、肝臓や腸の周囲に脂肪が重なり、いわゆる“ビール腹”と呼ばれる形に膨らんでしまうのです。
ビールは「糖質が多く太りやすい」と言われがちですが、実際のところ、ビールそのものだけが原因とは限りません。
飲みやすさゆえに量が増えやすいこと、高カロリーなおつまみと一緒に食べてしまうこと、さらにアルコールが食欲を刺激して摂取カロリーを自然と押し上げてしまうことなどが重なり、内臓脂肪の増加につながります。
つまり、ビール腹はビールの特徴だけでなく、飲み方や生活習慣全体が関係しているといえるでしょう。
ビール腹は何がいけない?
ビール腹を気にしない男性もいますが、ビール腹にはこんなデメリットがあります。
だらしない印象に見える
ビール腹は、偏った食生活や飲みすぎを連想させるため、自己管理ができていない人という印象を与えます。
実際、食後すぐ横になる癖やおつまみ中心の食生活が続くとお腹が出やすくなるため、周囲からも生活の乱れを心配されるかもしれません。
見た目のカッコ悪さも相まって、マイナスの印象を強くします。
洋服が似合わなくなる
ビール腹が大きくなると、Tシャツやシャツの前だけが不自然に突き出てしまい、シルエットが崩れます。横から見たときにお腹部分だけ膨らむため、どれだけ高価な服でも野暮ったく見えてしまうのが難点です。
また、お腹が出すぎて裾がめくれ、おへそが見える失敗例も珍しくありません。
実年齢より老けて見られる
ビール腹は、姿勢が前のめりになりやすく、全体のバランスが崩れることで“老け見え”につながります。
若々しい印象を保つには、お腹まわりが引き締まっていることが大きなポイント。健康だけでなく第一印象の面でも、ビール腹はデメリットしかありません。
生活習慣病のリスクを高める
ビール腹は内臓脂肪が蓄積したサインであり、高血圧・脂質異常症・糖尿病などの発症リスクが一気に高まります。内臓脂肪は血管の炎症を引き起こすため、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気にもつながりかねません。
このようにビール腹が原因で、あなたの命に危険が及ぶ可能性もあるのです。
ビール腹の原因は?
ビール腹の原因は、ビールそのものよりも飲み方に大きな要因があります。
ここでは、ビール腹を招く理由をわかりやすく紹介していきます。
飲みやすさから摂取量が増えがち
ビールは飲みやすさから、摂取量が問題になります。
例えば、缶ビール1本は約140kcalと決して高くありませんが、ジョッキ5〜6杯となれば1,000kcalを超えるケースも珍しくありません。
さらに酔った勢いから、ついビールの追加注文が止まらなくなることも摂取量が増えやすい要因の一つと言えます。
おつまみとの組み合わせでカロリー爆増
ビールに合うおつまみは、唐揚げ・ポテト・ソーセージなど高脂質なものが中心。飲み始めると食欲が刺激されるため、ビールの量だけでなくおつまみのカロリーまで跳ね上がり、結果的に内臓脂肪がたまりやすくなります。
飲みながらつまむという習慣が、ビール腹を加速させてしまうのです。
飲むスピードが早くなりがち
ビールは冷たいほどおいしく感じるため、一口目の勢いでそのままペースが速くなる男性も少なくありません。
短時間で大量に摂取すると血糖値が急上昇し、余ったエネルギーは脂肪として蓄積されやすくなります。
ゆっくり嗜むように飲まないと、気づけばお腹だけが前に大きく成長する事態に陥るでしょう。
アルコール自体が食欲を増進させる
アルコールには食欲を刺激する作用があります。「今日はあまり食べないつもりだったのに、飲んだらつい…」という経験がある人は要注意です。
ビールを飲む量が増えるだけでなく、食べる量まで増やしてしまう作用があり、それによって内臓脂肪が蓄積しやすいのは当然の流れと言えるでしょう。
太らないビールの飲み方とは?
ビールは工夫次第で太りにくくできます。
ここでは、ビールを飲んでも太らない、ビール腹になりにくい飲み方のコツを紹介していきます。
高カロリーのおつまみを避ける
ビールと一緒に揚げ物をつまむと、一気に摂取カロリーが跳ね上がります。唐揚げやポテトは脂質が多く、ビールの炭酸が食欲を刺激してしまうため、無意識のうちに食べすぎてしまうでしょう。
太りたくない男性は、枝豆・冷ややっこ・海藻サラダなど、満腹になりやすくカロリー控えめなおつまみに切り替えてください。
低カロリーのビールを飲む
最近は「糖質ゼロ」「カロリーオフ」のビールが多く、味わいやキレも十分です。いつもの銘柄を変えるだけでも、1回の飲み会で数百kcalのカットが期待できるでしょう。
ただし、低カロリーだからと安心して飲みすぎれば意味がありません。普段より1〜2杯少なめにするなど、量のコントロールもセットで意識しましょう。
ビールと水を交互に飲む
ビールの合間に水を挟む「チェイサー飲み」は、太らない飲み方として非常に優秀です。水分で喉の渇きや胃の空きが落ち着くため、自然とビールのスピードも量も抑えられます。
また、血中アルコール濃度が上がりにくくなるため、酔い過ぎて余計な食事を追加してしまう暴食モードの予防にもつながるでしょう。
最初の一杯だけビールにする
太りにくい工夫として、例えば1杯目だけビール→2杯目以降はハイボールか焼酎に切り替える方法もおすすめです。
後半は糖質量が少ないお酒にすることで、飲み会の総摂取カロリーを大幅に抑えられます。「ビールののどごしは味わいたいけれど太りたくない」という男性に最適でしょう。
ビール腹をへこませるには?
すでにビール腹が目立つ人は、どう対処していけばいいのでしょうか?
ここからは、ビール腹をへこませるための解消方法を紹介していきます。
有酸素運動で脂肪を燃やす
ビール腹の主因である内臓脂肪は、有酸素運動で効率よく減らせます。ウォーキングや軽いジョギング、サイクリングなど、自分が続けられる運動を選びましょう。
いきなり張り切りすぎると続かないため、まずは「毎日20分歩く」といった軽めの目標から始めてみてください。
筋トレで基礎代謝を引き上げる
内臓脂肪を効率よく落とすには、筋トレで筋肉量を増やすことも大切です。
筋肉が増えると基礎代謝が上がり、何もしていない時間でも消費カロリーが増えるようになります。
特にビール腹をへこませるには、腹筋などお腹まわりの種目が効果的でしょう。さらに、筋トレ後に有酸素運動を行うと脂肪燃焼が加速しやすくなります。
朝晩ストレッチで代謝アップ
ストレッチは血流を促して代謝を高めるため、ビール腹の改善に役立ちます。
朝は身体を目覚めさせる軽めの伸ばし運動、夜は股関節まわりをしっかり伸ばしてリラックスさせる流れがおすすめです。
血流が滞ると脂肪が燃えにくくなり内臓脂肪が蓄積されやすくなるため、毎日の習慣に取り入れてみましょう。
ながら運動でお腹をへこます
通勤中やデスクワークの合間など、スキマ時間にできる「ながら運動」もビール腹の改善に役立つでしょう。特にお腹をへこませるトレーニングがおすすめです。
例えば、イスに座ったまま軽くお腹に力を入れて10秒キープする“ドローイン”なら、周りに気づかれずにトレーニングできますので、ぜひ試してみてください。
太らないビール習慣でビール腹を防ごう
ビール腹が気になりはじめた男性は、まず飲み方を見直してみましょう。
例えば、高カロリーなおつまみを避けてヘルシーなものを選ぶ、糖質オフなど低カロリーのビールに切り替える、さらにビールと水を交互に飲んで摂取量を自然と抑える方法も効果的です。
そして、すでにお腹まわりが気になっている人は、有酸素運動や筋トレ・ながら運動を日常に取り入れることで、少しずつ引き締めを目指せます。
ビールを楽しみながら健康的に付き合っていきましょう。




