オトコの「精子」を元気に保つための生活習慣6つ!【男性不妊の改善&対策にも】

日本生殖医学会のデータによると、不妊症カップルの約50%は男性側に原因があるとされています。
つまり「なかなか妊娠できない…」という夫婦間の問題において、男性側が元気な精子を作ることも不妊の改善につながる重要な要素なのです。

そこで今回は、男性不妊の原因から、不妊の対策にも役立つオトコの精子を元気に保つ生活習慣の見直しポイントを6つご紹介したいと思います。

男性不妊とは?

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まず「不妊」とは、専門的な治療を受けなければ、自然妊娠の可能性が著しく低い状態のことを指します。

この不妊は、女性側に問題があるケースもあれば、男性側に問題があるケースもあり、たとえば精子の量や濃度が低くうまく妊娠できない場合など、不妊の主な原因が男性側にあるケースを「男性不妊」と言います。

そして男性不妊の原因として、一般的には生活習慣が関与しているとの声もありますが、まだ詳しいことはわかっていません。しかしながら、可能性としては十分に考えられるため、男性不妊の改善や予防のためには、生活習慣を見直すことが大切なのです。

男性不妊の主な原因3つ

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男性不妊に陥る主な原因としては、次の3つが挙げられます。

(1)造精機能障害

精子をつくる機能の問題によって、精子量の減少や質の低下が起こる状態です。

(2)精路通過障害

精子の通り道である精路が閉鎖され、精子が出てこれなくなる状態です。

(3)性機能障害

勃起障害などによって、女性との性行為ができない状態です。

上記のような症状が現れている場合、基本的には治療を行うしか改善の方法はありません。
まず病気による男性不妊の原因を取り除いたうえで、生活習慣を見直すことが大切でしょう。

ではここからは、男性不妊の対策にも役立つ「精子」を元気に保つための生活習慣について6つチェックしていきましょう。

生活習慣①|適度に運動する

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メタボの体型になると、男性不妊の原因になりやすいと言われています。そのため、適度な運動を習慣づけて、メタボを防ぐことが大切です。太ってから激しい運動をして痩せようと思っても、なかなかスムーズに痩せられないでしょう。

日ごろから、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの運動を続けておくことで、1日の消費カロリーに対して摂取カロリーが多すぎる状態を防げるため、メタボ予防につながります。
また、トレーニングの時間をなかなか確保できない場合は、毎日の通勤で徒歩の距離を増やしたり、エレベーターではなく階段を使うなどで工夫しましょう。

もしくは、自分自身を運動せざるを得ない状況に追い込むため、ジムに入会するのもおすすめです。ハードな運動で身体を鍛える必要はありませんので、気持ちよく汗をかく程度に適度な運動習慣を身につけましょう。

生活習慣②|栄養バランスのとれた食事を摂る

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毎日の食生活においては、精子をつくるうえで必要な亜鉛(ブロッコリー、レバー、牡蠣など)、細胞の酸化を抑えるビタミンC(じゃがいも、レモン、緑黄色野菜など)やビタミンE(えだまめ、かぼちゃ、アーモンドなど)を意識的に摂りましょう。

また、食事は1日3回規則正しくとることも大切です。
忙しくてなかなか栄養バランスまで気をつかえない人は、不足している栄養をサプリメントで補うことをおすすめします。

生活習慣③|十分かつ良質な睡眠をとる

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ホルモンバランスを整えたり、代謝を促したりするために、十分かつ良質な睡眠をとりましょう。

単に早寝早起きを習慣づけるだけではなく、快適な睡眠環境を整えることが大切です。

とくに夏場など寝苦しい夜は、途中で何度も目を覚ましたり、寝汗をたくさんかいて不快な気分になり、なかなか寝つけない日も少なくありません。
睡眠不足で朝を迎えないよう、エアコンや扇風機をかけ朝までぐっすり眠れる環境を作りましょう。

また、寝る前にスマホやテレビを見ると、目が冴えてしまい寝つきの悪さにつながりますので、もし布団に入ってもすぐに眠れない体質の人は、部屋を薄暗くして本を読むことをおすすめします。

その他、食事は寝る3時間前までに終えておく、入浴は就寝の2時間前までに済ませておくと、睡眠環境を整えるうえでなお良しです。

生活習慣④|飲酒や喫煙を控える

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過度な飲酒や喫煙は、精子の量や質に悪影響を及ぼす可能性があります。できるだけ控えることが大切です。しかし、急にやめると逆にストレスを感じ、それはそれで健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、毎日の習慣ですぐには止められないという人は、少しずつ量を減らしていくことから改善をはかりましょう。

また、アルコール依存症や1日に何箱もタバコを吸うという男性は、医師に相談することをおすすめします。アルコール依存症には認知行動療法、タバコの吸いすぎに対してはニコチンパッチなど、専門的な治療を受けることができます。

生活習慣⑤|禁欲のやりすぎは間違い

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禁欲期間を設けることで、精子の質が高まり、量も増えると言われています。しかし、4日以上禁欲すると、逆にDNAの損傷率が高まり、精子の運動率も低下するとの報告があるため注意が必要です。目安として、禁欲期間は2日~4日の間に留めるようにしましょう。

だいたい排卵日の2日前から排卵日にかけての性交がもっとも妊娠しやすいと言われていますので、排卵日の4日~6日前からの禁欲をおすすめします。

生活習慣⑥|精巣に負担をかけない

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男性の精巣に負担をかけることで、精子の量や質に悪影響を及ぼす可能性が高まります。たとえば、自転車やバイクのサドルによる圧迫、膝の上にノートPCを置いて長時間作業をしたときの熱感などが問題として挙げられるでしょう。

また、日常的に精巣を圧迫しないためにも、普段穿くパンツはブリーフタイプの下着ではなく、トランクスなど股間に余裕が生まれる下着類の装着をおすすめします。

その他、長時間のサウナで身体を温まりすぎる行為も精子への悪影響につながる恐れがあるため、ジムや温泉などでサウナに入ることが習慣づいている男性は特に注意しましょう。

今回は、男性不妊の対策にも役立つ「精子」を元気に保つ生活習慣について紹介しました。
性欲の低下や射精時の量が減ったなど、精子事情が気になる男性は、一度自分の生活サイクルを見直してみましょう。

ただし、いくら生活習慣を改善し精子の質や量を保っても、精路通過障害や性機能障害がある限り、男性不妊の根本的原因は解決できません。
そのため、特に妊娠しないことに悩んでいる夫婦の場合、まずは専門的なクリニックで受診し、病的な原因がないかを調べる必要があります。
たまに精液検査が恥ずかしい…などという声も聞きますが、クリニックの場合はきちんとプライバシーに配慮された環境で採取できるため、一度検討してみることをおすすめします。

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この記事のライター
加藤良大
加藤良大
歴7年のフリーライター。アパレル企業からライターに転身し、医師監修記事の元原稿や美容記事の執筆本数は10,000本を超える。前職の経験を活かし、ファッション記事、ビジネス記事など幅広く手掛ける。